Google対話型AI「Bard」が日本語対応&大幅アップデート

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Google対話型AI「Bard」が日本語対応&大幅アップデート

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、Google対話型AI「Bard」が日本語対応&大幅アップデートです。

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

Google I/O 2023で発表~生成AI「Bard」の日本語対応化と大幅アップデート

今日はニュースを紹介します。日本時間の5月11日にGoogle I/O 2023というイベントが開催されまして、Googleが開発を進めています生成AI「Bard」について結構いろんな発表がありました。

Bardというのは、OpenAIが開発しているChatGPTのGoogle版のようなサービスになります。

対話型のUIで、自然言語を使ってAIとやり取りができるサービスになっています。今回は結構色々な発表があったんですが、まず我々日本人として嬉しいのは、日本語の対応が開始したということです。

日本語、韓国語の対応がもう既に始まっていまして、以後40を超える言語で順次提供されていくということになります。

結構Google系のサービスで言うと、日本語の対応割と遅いみたいなところがあったんですが、Bardに限っては早く対応していただけたので、すごくいいなと思います。

全ユーザーにオープン、ダークモードも搭載

これまでBardは招待制だったんですが、全てのユーザーに対してオープンに利用可能になっています。

ちなみに、少し前までは、Google Workspaceのアカウントだと使えなかったんですが、今はGoogle Workspaceの管理者が「Early Access Apps」の許可をすれば使えるということになっていますので、もしお仕事でBardを使いたいなっていう時には、管理者に尋ねてみてください。

あと、イベントで結構盛り上がったのはダークモードの搭載です。

デフォルトは白い画面なんですが、ダークモードに切り替えることで黒い画面に替えてBardを使用できるということです。

PaLM2と呼ばれる新しい言語モデルに移行

あと大きな発表で言うと、Bardに使われている言語モデルが以前はLaMDAと呼ばれるものが使われていたんですが、PaLM2に移行したよっていう話です。

これによって100を超える言語のテキストを学習して、テキストの理解、生成、翻訳する能力が大幅に向上し、上級レベルの言語能力試験で習得レベルに合格したという風に報じられてます。

また、数式を含む科学論文とか、Webページから推論機能と呼ばれるものを学習しているようで、ロジックとか常識に基づく推論、数学に関する能力が向上したという風にも言われていますね。

このPaLM2なんですが、Bardの他、検索とか既存サービスにも組み込まれていくという風に言われています。

Gmail、Googleドキュメントへのエクスポート機能の追加

Bardの話に戻りますと、エクスポートの機能が追加されています。

Gmailで下書きを作成というのと、Googleドキュメントにエクスポート、この2つが使えるようになっています。

生成AIでメールを作るみたいなことは結構皆さん使っしていると思うので、かなり便利かなと思います。

今後、GoogleドキュメントやGoogleドライブ、Gmail、GoogleマップなどGoogleの各種サービスに、Bardのような体験を統合していくという風にも言われています。

近日中に画像の入出力に対応

さらに、近日中に入出力として画像に対応するという風に言われてます。

画像を入力として与えてそれに対して何かを依頼したり、これこれこういう画像を出力してというような依頼をしたりできるようになるんです。

この画像の出力に関しては、GPT-4をベースにしていますBingでもできるようになっているんですが、画像を入力して何かをするっていうのは、ChatGPTの方でもこれからという風に言われていますので、どのタイミングで出てくるのかっていうのはすごく注目だなと思っています。

Bardの拡張機能~Adobe FireflyをBardに統合予定

拡張機能の発表もありました。Bardの拡張機能を通して、Bardと様々なサービスを連携させたタスクを依頼することができるようになるということです。

具体的には英語限定になるそうですが、数ヶ月以内にAdobeによる生成AI、Adobe FireflyをBardに統合するという風に言われています。

これによって、画像を生成してそれをAdobe Expressで編集したり、デザインに加えたり、こういった体験ができるようになるということです。

でこの「Adobe Firefly」なんですが、学習にAdobe Stockのパブリックドメインのものを使っていますので、著作権の不安が無いいというところもポイントとして挙げられていましたね。

さっそく「Bard」を使ってみました!

このような多数の発表があったわけなんですが、早速新しいBardを使ってみようということで、開いて少し触ってみました。

質問の選択肢がありとっつきやすい

まず開くと、

こんにちは、Bard です。創造力や生産性を高めるパートナーとしてあなたをサポートします。ただし、AI の機能には限界があり、常に正しい回答を提供できるとは限りません。みなさんからのフィードバックによって機能が改善されていきます。何から始めればよいかわからない場合は、こちらをお試しください。

いうことで、例えば小説どうやって作ったらいいですかとか、これこれのブログのアウトラインを考えてくださいとか、いくつか選択肢が用意されていますので、それをクリックするとまあすぐに体験ができるみたいな感じで、最初のハードルも低く設計されてるなという印象です。

このメッセージにも書いてあるんですが、試験運用中であることとか、Bardからの出力が不正確・不適切なことがあることなど、この辺りはあちこちで表示されていまして、Googleとしてはかなり気を使っている印象がありますね。

コーディングに使ってみる

Bardなんですが、以前からコーディングでは結構人気っていう話だったんです。

よく使われている人気の言語は当然なんですが、それ以外のちょっとマニアックな言語とかもちゃんと対応しているそうで、かつデバックとかもできるようです。さらに今回、PaLM2になったことでより強化されたそうなんです。

さらにいいなっていうところは、引用元を来週から表示するよっていう報告がありました。

実際使ってみたら、もうすでにソースの引用元リンクが出力されていたので、もう使えるようになってる人もいるんじゃないかと思います。

僕も、色々Bardに尋ねてみました。まず、FizzBuzz問題とはなんですかと尋ねてみます。

FizzBuzz問題というのは何かと言いますと、プログラミングの基本をテストするためのすごく有名な問題なんです。

プログラミングを学び立ての人がチャレンジするというような感じで、僕が運営しています学習コミュニティ「ノンプロ研」の中の講座でも、宿題として採用させていただいてるんです。

これについてBardからの回答は100点という感じでしたね。

その後、FizzBuzz問題を解くコードをGASで書いてくださいとか、その出力されたコードを解説してもらえますか、とか色々質問してみたんですが、どれも反応よく出力してくれましたね。

3パターンの回答

Bardのいいところは、この回答案が3パターン出てくるんです。なので、解説とか3パターンの中で好きなものを選べます。

例えばコード内にコメントを入れてくるパターンとか、1行ずつコードを解説していくパターンとか、まとめてざっくり解説するパターンとかで出されますので、好きなものを見ることができます。

なので、もう1回追加のプロンプトで条件を絞るみたいなことをしなくても、3つの中から結構いい感じのやつを選ぶみたいなことで、サクサク進めることができる印象です。

コーディング以外にも、先ほどのGoogle Workspaceのアカウントでも使えるようにするにはどうしたらいいですかとか、新しい情報なのでChatGPTではなかなか対応できないところなんですが、ここもちゃんと対応してくれましたね。

小説を作ってみたというのもやってみました。これは、ChatGPTのGPT3.5とGPT-4と両方で同じネタでやってみたのを、Bardでもやってみたんです。

これはまた、別の日の放送でお話できればなと思っていますので、楽しみにしていただければと思います。

Bardをメインで使うという選択肢ありそう

Google I/O 2023の発表と、新しいBardを触ってみたという話をさせていただきました。

まとめますと、まず日本語の精度は、GPT-4のChatGPTの方がいいかなっていう感じはしますが、Bardも十分に使えるレベルだと思います。

BardはGPT-4よりは反応速度が早いです。さらに、回答案が3パターン出てくるのはすごくいいなという風に思ってます。

例えばもChatGPTの場合、なんかこれじゃないなっていう回答が出た時に割とがっかり感があって、生成し直しをしたりとか、条件を絞ったりとか、そういったことが必要になります。

Bardは3パターンの中にいいものがあるケースがあるので、それはすごくいいなという風に思います。

あとは、まあそもそも無料で使いますので、課金したくない勢はChatGPTのGPT3.5ではなくて、Bardを使うという選択肢も十分にあり得るなという風に思います。

コーディングに関してはもっと使い込んでみないとというところはありつつも、Bardをメインで使うという選択肢はありそうです。この3パターンが一気に出てくるっていうのは非常にいいなという風に感じてます。

さらにお仕事で言うと、GmailとGoogleドキュメントにエクスポートできるっていうのは地味に便利かなと思います。これどんどんいろんな機能が拡張されていくと、すごく面白いなという風に思いますね。

さらに期待のアップデートとしては画像の入出力です。これがChatGPTよりも先に来たら、結構Bardチャンスあると思うんですが、皆さんはどう思われますでしょうか。ということ、今日は新しいBardの話しをしてみました

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「Google対話型AI『Bard』が日本語対応&大幅アップデート」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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