組織全体に継続学習の風土をつくるには「耳」からの学習がよい?

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組織全体に継続学習の風土をつくるには「耳」からの学習がよい?

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、組織全体に継続学習の風土をつくるには「耳」からの学習がよい?です。

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

ログミーの記事から

今日はログミーの記事からお話しします。

記事のタイトルは『約7割の人は「目」より「耳」からのインプットが得意。企業の人材育成における、学習手段の「格差」の問題点』です。

この記事は、「中小ベンチャー企業のための『人的資本経営』の本質」というイベントでの、白潟(しらかた)総合研究所株式会社の石川哲也さんと株式会社オトバンク代表取締役会長の上田渉さんというお二方の対談を書き起こしたものとなっています。

人的資本の4つの特性

まず石川さんの話しの中で、人的資本には以下の4つの特性があるとされています。

  • 価値の変動幅が大きい
  • いきなりなくなる
  • 模倣が難しい
  • 勝手に成長する

確かにヒトモノカネなんて言いますが、人的資本はめちゃめちゃ価値が高いわけです。

僕も、この4つ目の特性の「勝手に成長する」っていうのはとても大きい価値だと感じています。

うまく継続学習の風土が作れるのであれば、放っておいてもどんどん未来の資産が増えていくっていう話しなんですよね。

継続学習の風土のために~面倒くささを排除する

これに関連してピーター・ドラッカーは、「イノベーションを行うには組織全体に継続学習の風土が不可欠である」と述べています。

オトバンクの上田さんは、この継続学習の風土を実現するために、2つの条件が必要という風に話されています。

1つは学習の面倒くささの排除。そしてもうつはモチベーション、動機付けです。

耳からの学習を取り入れる

そして1つ目の面倒くささの排除に耳からの学習というのを取り入れてもいいんじゃないかという話をされています。

というのも上田さんが経営されているオトバンクという会社は、日本で最大のオーディオブックのサービス「audiobook.jp」を運営している会社なんです。

「耳のスキマ時間」、例えば車を運転している時間、家事をしている時間、お風呂に入っている時間などに学習をしてもらえるよう、様々な書籍をオーディオブック化して提供されています。

ちょうど先日教職員のみなさま向けにリスキリングの研修をしまして、その一環で時間の棚卸しのワークをしてもらったんです。

教職員のみなさんほんとに時間がないんですが、さらにみなさんを苦しめていたのが車通勤だったんです。その時間帯が片道1時間でも往復で2時間になりますので、なんとかしたいとおっしゃられていた方がたくさんいらっしゃいました。

そこで耳からの学習がすごく有効じゃないかという話しですね。

すべての人にとって目からの学習が最適ではない

なぜ耳からの学習が面倒くささを排除するのかという話なんですが、全ての人にとって目からの学習が最適ではない、とこのように伝えていらっしゃるわけなんです。

どういったことかと言うと、まず我々の言葉の記憶というものは、音声で記憶されています。

わかりやすい例で言うと、赤ちゃんの言葉の学習は最初に文字を知らないわけです。なのでまず音声で言葉を覚えていきます。脳の記憶に直結しているのは音声であるという話しなんです。

その後成長するにしたがって文字を読むという能力を獲得していくわけです。

文字の情報であれば、まずは文字を目で見てからそれを頭の中で音声に変換し、その後に言語として理解する、そういったステップがはさまれるわけです。

耳が優勢な人は7割

この文字を目で見て音声に変換する部分のプロセスが得意な人とそうじゃない人がいるよということなんです。この認知特性で言うと、耳が優勢な方がおおむね7割だそうです。

例えば世の中のリスキリング施策で言うと、動画とかeラーニングとか、あとは研修とか資格試験を受けようとか、そういったものが見聞きされるわけなんですが、オーディオブックを使うという施策はあまり見かけないですね。

オーディオブックという選択肢があってもいいのではないか、そういった話なのかなと理解しています。

ながら聴きでも理解できるのか

ちなみにながら聴きでもきちんと知識が定着されるのかは、みなさんも気になるところなんじゃないかなと思います。僕もそう思います。

ログミーの中でその質疑応答のやり取りもあったので紹介します。

最初は集中できない時もあるかもという話だそうです。

そういう時は目をつぶって聞くとか集中できる状態でスタートする。そこから徐々にながら聴きにシフトしていくのがいいのでないかという話だったんです。

なのでこのあたりは多少の訓練が必要なのかなと思うんですが、トライしてみてもいいと思います。

僕の場合は、Voicyをながら聴きしていることがけっこうあるんですが、ほかのパーソナリティーさんの話しの中には、なんとなくで聞ける方もいらっしゃれば、結構ゴリッと新しい概念とか知識とかを詰め込まれている方もいらっしゃるわけですね。

どちらかと言うと僕のスキルアップラジオのチャンネルも後者のタイプが多いのかなと言う風に思っていますので、ながら聴きが難しいなという方は、目を閉じてスキルアッププラジオを聞いてみるというのもいいのかなと思います。

リスキリングの仕組みづくりのために

ここで継続学習、リスキリングの仕組みを作るという話しに戻したいなと思います。

耳からの学習の不利な点

視覚が優位なのか聴覚が優位なのかという話は、もちろん学習において知っておくと良い話だしそれに合わせた学習が望ましいと思いますが、個別最適化という観点で言うと、それだけではないのかなと感じています。

例えば学習効率という点で見たとしても、オーディオブックや動画には音声が含まれているわけですが、学習を先に進めるかどうかのコントロールがあまり得意ではないと方法だと思うんです。

例えば前の気になったところに戻るとか、不要なところにスキップするとか、そういった進め方・進む速度のコントロールは書籍やウェブサイトでの学習の方が融通がききます。

自分の理解度を確認しながら進めるという意味で言うと、耳からの学習は得意ではない部分もあるのかなと思います。

重要なのはアウトプット

あとはやはりインプットとだけではなくてアウトプットも必要なんですね。少なくとも4対6でアウトプットが必要と言われています。

そうなると、書く、話す、実践する、といった時間を作る必要があります。そしてそのアウトプットに関しても、それぞれの個別最適化が必要なのかなと感じています。

他者関与も重要

そもそも学習自体に慣れていなかったり、その分野の学習初期の段階で言うと、一人での学習活動ではなかなか進まないということもあります。

例えばプログラミングの学習であれば、最初はわからない単語のオンパレードですし、エラーがちょっと出ても解決の仕方が全然わからないで何時間もかかる、みたいなことが普通に起こります。

そういった何か困った時に質問したり頼ったり、そのような他者関与がある環境が必要だったりします。

総合的な個別最適化

つまりどれか1つの学習方法が良いという話ではなくて、その人の特性や生活環境、学習対象とそれに対する熟達度といったものに合わせて、都度柔軟にセレクトしていく、それが個別最適化という話なのかなと考えます。

各組織でそういった仕組みをどのように用意するかという話ですが、僕はここで学習コミュニティがすごく活躍するんじゃないかなと思っています。

これに関しては今僕が一番注目しているテーマでして、おいおい形にしていきたいなと思っています。

時々このスキルアップラジオでもお話しするかなと思いますので、楽しみにしていてください。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「組織全体に継続学習の風土をつくるには「耳」からの学習がよい?」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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