リスキリングのゴールはどこなのか?

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リスキリングのゴールはどこなのか?

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、リスキリングのゴールはどこなのか?です。

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

以前、136回の放送「リスキリングの責任を持つのは誰なのか」という会で、リスキリングの定義について、思ったことが2点ありますという話をしました。1つ目は誰がリスキリングの主体なのかということです。2つ目がそのリスキリングのゴールはどこなのかということです。

1つ目に関しては、136回の放送で考えてみましたので、是非そちらをお聞きいただければと思います。今日は、2つ目のリスキリングのゴールはどこなのかについて考えていきたいと思っています。

リスキリングの定義

では、リスキリングの定義を再確認してみたいと思います。いくつかありまして、1つ目リクルートワークス研究所の定義によると、こんなふうに定義されています。

新しい職業に就くために、あるいは今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する、またはさせること

このように定義されています。この定義によると、ゴールはスキルを獲得することがゴールなのかというふうに読み取れます。

もう1つは、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ。こちらの定義も確認してみます。

新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと

とあります。なので、こちらの定義では新しい業務とか職業に就くことをゴールとしているわけです。いくつか定義はあるわけなんです。

リスキリングの始まり

ただ、いずれにしてもこのリスキリングブームの始まりは、どこから始まったかと言うと、2018年の世界経済フォーラム年次会議通称ダボス会議です。そのダボス会議で、リスキル革命と銘打ったセッションが3年連続で行われました。ここからスタートしていると言われてます。

特に2020年のリスキル革命のセッションでは、こんなことも言われています。第4次産業革命により、数年で8,000万件の仕事が消失する一方で、9,700万件の新たな仕事が生まれる。こんなふうに発言されていたんです。

つまり、急速な社会とビジネスのデジタル化というのが、背景にあるんです。

世界的に、人々がこれまで通りのスキルの身につけ方をしていくとどうなるかというと、スキルのミスマッチが発生して、ミスマッチが広がっていき、人によってはその仕事を失ってしまうみたいなことが、かなりの規模で発生してしまうんじゃないかというふうに懸念がありました。

では、日本でも同様にDXが進まないと日々言われていまして、それはDX人材が少ないからだと、ならばDX人材を増やそう。そんな流れがあって、その警鐘の意味も込めて、このリスキリングがブームになっている。そんな認識だと思っています。

リスキリングのゴール

本題に戻って、リスキリングのゴールはどこなのかという話です。

たとえば、大企業を中心にeラーニングとか、研修、後はその実際の研修の機会なども絡めたリスキリングプログラムを社員全員に提供します。そんな話が少しずつ出てきています。

そして、そのプログラムをたとえば終えて、一定のデジタルスキルを身につけました。そして、新たな業務とか職業に就くことも叶いました。では、そこがゴールになるのかという話なんです。

皆さんはどう思われますでしょうか。僕はそこがゴールとはならないと考えているんです。

一定のスキル習得がゴールとはならない理由

というのも、社会は結構なスピードで変わっていくので、1度スキルを身につけたとしても、その後の変化に合わせて、新たなスキルを身につけていく必要が出てくるんじゃないかということです。

たとえば1つの例を示しますと、みなさんよく検索で使っているGoogle、これが誕生したのは1998年です。今から25年前の話です。また、今のGoogle Workspaceの前身であるGoogle Apps for Your Domainのβ版提供が始まったのが2006年。今から16年前なんです。

さらに、Gmailとかスプレッドシート・Googleカレンダーなどを操作できるプログラミング言語Google Apps Script、これがリリースされたのが今から13年前の2009年なんです。

僕が何が言いたいかと、25年前にさかのぼると、そもそも検索するという習慣すらなかったんです。今でいうと、それがないと仕事も何もかもやっていけない状態ですよね。また、16年前は、クラウドで共同作業するみたいなこともそもそもなかったです。

そして今となると、クラウドのツールを使って、手作業で終わっているような仕事はどんどん価値が低下しています。なので、ノーコード・ローコードで自動化する。そんな能力が求められていて、そこのプログラミングやコンピュータにそういった仕事を任しつつ、別の創造的な仕事を人はしなくてはいけなくなってきたのです。

つまり、25年というスパンで見ると、仕事の仕方というのは根底から大きく変わってきています。今から25年後は全く別の社会になっていて、仕事の仕方も根底から大きく変わっていることが強く予想されるわけです。

リスキリングにはゴールはない

ですので、1度一定のデジタルスキルをがんばって手に入れたからといって、そこで止まっていたらあっという間にそのスキルは陳腐化していきます。そういうことが言えるんじゃないかと、僕は思っています。つまり、リスキリングはゴールはなくて、続ける必要があります。

リスキリングにはゴールはないというのが、僕の意見です。同様にDXも同じことが言えます。

社会はどんどん変化していくので、その変化に合わせて、組織もそのビジネスの仕方も変えていかないといけない。そんな時代に突入していると思います。

リスキリングでいうと、個人がずっと学習を継続して、変化し続けるモードにスイッチする。DXで言うとDという言葉はいずれ外れるかもしれないです。けれども、組織とそのビジネスが変化し続けるモードにスイッチすること。これが、まず目指すべき姿だと考えています。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「リスキリングのゴールはどこなのか?」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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