Googleの生成AI検索がニュースサイトを破壊する

  • ブックマーク
Googleの生成AI検索がニュースサイトを破壊する

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、Googleの生成AI検索がニュースサイトを破壊するです。

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

Googleの各種生成AIに関するニュース発表があった

今日はニュースを紹介します。

グーグルの「生成AI検索」がニュースサイトを破壊する

けっこう衝撃的なタイトルの記事です。

こちらどういった内容かといいますと、先日Google I/O 2023という開発者向けのイベントがありまして、ここでGoogleの各種生成AIに関するニュース発表がたくさんありました。

このスキルアップラジオでも、生成AIであるBardについて大幅アップデートがあったよという話をしました。

新しい検索エンジンの機能の実演があった

もうひとつ大きなトピックとしては、検索エンジンの話です。

Googleといえば検索エンジンですが、その新しい検索エンジンにどのように生成AIを搭載していくか、その機能の実演が行われたんです。

新しい検索エンジンに以下のように入力してみます。

「3歳以下の子どもと犬のいる家族が旅行に行く場合、米国のブライスキャニオン国立公園とアーチズ国立公園のどちらが良い選択肢になるか?」

質問形式で入力すると、新しい検索エンジンは、ウェブ上の情報を要約した以下のような回答を表示します。

「ブライスキャニオンもアーチーズも、家族に優しい国立公園です。どちらも未舗装の道では犬の立ち入りを禁止していますが、ブライスキャニオンは犬も入れる舗装された道が2つあります」

このような要約が表示されつつ、情報元となっているウェブサイトのリンクもいくつか表示されます。

さらに「フォローアップの質問をする(Ask a follow up)」というボタンを押すと、チャットモードに移行して、最初の質問と回答の文脈を引き継いで、追加でお願いごとができるというつくりになっています。

パブリッシャーへの害を及ぼす

この記事は、新しい検索エンジンの仕組みは、ニュースメディアなどのパブリッシャーに害を及ぼすと指摘しています。

いまのGoogle検索では、ユーザーが何らかのキーワードでGoogle検索を行うと、その検索結果として、Googleに広告を出稿しているクライアントの広告のうち、入札に勝ったものが優先的に表示されます。

その下に、検索クエリのキーワードの関連性が高い情報があるであろうページが一覧で並んでいたわけです。

ユーザーとしてははそれを基本、上から順番にクリックして開いていって、必要な情報をゲットしていくという行動をとるわけです。

この場合パブリッシャーによってはそこで広告を見せることができて収益化する、もしくは記事の途中から課金に誘導することで収益化するチャンスが得られていたわけなんです。

パブリッシャーへのリンクは踏む必要がなくなる

ただこのGoogleの新たな検索エンジンでは、AIがパブリッシャーの情報をまとめたり要約したりして表示してしまいます。

一応各情報元へのリンクはありつつも、そのまとめや要約でユーザーが満足すればするほど、パブリッシャーへのリンクは踏む必要がなくなるということになります。

そうなると、パブリッシャーのWebサイトには訪れなくなりますので、広告を表示することもできないし、自社の課金に誘導することもできない、つまり収益化の機会が激減する可能性があるという指摘です。

ブログサイトも影響を受ける

これはニュースサイトをパブリッシャーとして呼んでいるわけですけれど、たとえば僕が運営しているブログ「いつも隣にITのお仕事」(隣IT)といったブログもけっこう影響を受けると思っています。

ノンプログラマー向けのプログラミング言語、VBAとかGASとかPythonについての記事がけっこうありまして、だいたい1600記事ぐらいあるんですが、新しい検索エンジンでユーザーがいくつか質問をすると、それに対する回答をいくつかのWebサイトの情報を要約して返すので、おそらくそれである程度満足してしまうでしょうから、要約元の情報まで見に行かないという予想なんです。

これはすでにGoogleが新しい検索エンジンを導入する以前に、ChatGPTで十分にVBAやGASの情報は得られるし、その学習のためのテキストとして、僕のサイトのWeb記事はかなり活用されていることだろうと思います。

なので、ブログで広告を貼ってお小遣い稼ぎをしている人とか、オウンドメディアでターゲットユーザーを惹きつけて集客をしている人とか、そういったケースはけっこう影響を受けると思います。

広告を貼ることで生活を支えていたとしたら困っていただろう

もし僕が隣ITのディスプレイ広告で生活を支えていたならば、かなりこの状況は戦々恐々としていたことだろうと思います。

でもこれに関しては、どういう理由かわかりませんが、GoogleのアドセンスにBANされて二度と広告を出せない状況にあります。

ほかのアドネットワークは、ゲームとかマンガとかそういう広告が出てしまうのが、読者の方が仕事で開く機会が多いメディアには良くないと思って広告は貼っていなかったというところがあります。

なので、自社の集客用としていたのですが、こちらも僕が運営している月額制の学習コミュニティであるノンプロ研が一定の会員数になって、収益的には安定するようになりました。

もっと「日本の『働く』の価値を上げる」に近道になるかと思い、隣ITでのテキストでの発信から、この音声によるVoicyに発信の場を乗り換えたんです。

結果的に隣ITの月間PVは一時期は130万PVあったんですけど、徐々に落ちついてきて今30万PVぐらいになりました。

ここからノンプロ研への流入がちょっと弱ってきているのはちょっと痛いところではありますが、これからGoogleの生成AIがこれから起こすであろうゲームチェンジには、運良くあまり影響を受けない体勢をとれている結果になっています。

どうやって生き残っていくか必死に考えなくてはいけない

世の中の多くのニュースメディアは収益づくりに苦労しているのに、どうやって生き残っていくのか皆さん必死になって考えて行く必要があると思います。

一方で我々読者としても他人事ではなくて、彼らがニュースコンテンツを生成しなければ、ニュースが生まれなくなってしまうということなんです。

一説にはさすがにGoogleはパブリッシャーに何らかの収益分配をするだろうという意見もあるんですが、今のところはなんともいえないなと思います。

パブリッシャーは良質な自社コンテンツを生み出して有料化するのか、僕がノンプロ研を生み出したように、新たな収益源を生み出すことをするのか考えていかなければいけないと思います。

このGoogleの新しい検索エンジンはニュースメディアを始めとするパブリッシャーを中心にいろんなところでゲームチェンジを起こしていくのでここは十分に注視をしていきたいと思います。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「Googleの生成AI検索がニュースサイトを破壊する」をお届けしました。

ここ最近の生成AIの革新でいうと、どんどん仕事がなくなったりとか、これまでは手が届かなかったようなことができたりとか、わくわくする部分もかなり多いんですが、一方で既存のビジネスに大きな影響を与えていくというところもありまして、関係する多くの団体の人々が急激に淘汰されていくということがないように進めていかないといけないと思います。

そういった意味でいうと、こういった新しい技術にきちんと触れてよく知っておくというのと、何か創成されていくものについてはしっかり準備していくというのがすごく大事になってきます。

このスキルアップラジオもそれを知る機会として、ひとつお役に立てればいいなと思います。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

チャンネルのフォロー、コメント、SNSでのシェアなどなど、楽しみにお待ちしております。

では、また。

  • ブックマーク

この記事を書いた人