トップがDXにリーダーシップを発揮していない現場はどうする?

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トップがDXにリーダーシップを発揮していない現場はどうする?

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、トップがDXにリーダーシップを発揮していない現場はどうする?です。

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

DXにトップのリーダーシップが必要な理由

昨日の放送では、なぜDXにはトップの強烈なリーダーシップが必要なのかというタイトルで、DX を進めるにはトップのリーダーシップが必要ですという話をしました。

よくよく考えると当たり前なんですけれども、変革というレベルで組織・ビジネスを変えていかないといけないので、裁量を任せて現場によろしくでは済まない局面が出てくるのは当たり前の話です。

具体的には、基幹システムをリプレイスしたり、人事評価制度の刷新をしたり、時には役員・人事権を超えたところを変えていく。そういったところには、当然ながらトップの強いリーダーシップが必要になってくるわけです。

日本の典型的な階層組織だったとすると、組織の構造としてはちょっとした変更もしづらいアジリティの低い設計になってしまっている。そういったことも多いわけなんです。

それをアジリティの高い組織に変えていくためには、組織の構造・文化とか、場合によって人事こういったところに手を入れることになるため、トップの強いリーダーシップはここでも必要になってきます。

トップのリーダーシップが全然期待できない時

では、自分が所属する組織で、トップのリーダーシップが全然期待できないなと感じられる時、現場の皆さんはどうすればいいのでしょうか?

これは、先日の公開ノンプロ研の定例会イベント「なぜ9割の組織はDXに失敗するのかDX適性診断をもとにその原因を探る」でも、参加者の皆さんから質問続出という感じで、気になられていたところなんです。

今日は、それについて話をしたいなと思っています。

マーケティングとは「組織革命」である

ヒントになるのが、DXの書籍ではないんですが、1冊の書籍が参考になります。森岡毅さんという方が書かれた「マーケティングとは「組織革命」である。」という書籍です。

森岡さんは、USJを劇的に再生に導くということをされたことで有名なんですが、マーケティングの方なんです。ただ、そのマーケティングをうまく機能させるためには、マーケティングをする以前に組織革命が必要だという話です。

これは、僕がずっとお話をしてきているDXはデジタルを機能するためには、組織革命が必要だというのと、結構近いなということで、非常に面白く読ませていただきました。

こちらの本では、良いマーケティング策があったとしても、それについてトップに決断をしてもらえない。または、トップが決断して採用されたとしても、組織の実行に移されない。そういったことでは意味がないということを述べられています。

社内マーケティング力を磨く

だからこそ、組織の革命が事前に必要であるということなんです。では、現場のビジネスパーソンに、その場合何ができるかといった時に、社内マーケティング力を磨くということを、この本では説いています。

組織の文脈を知って、それに沿ってトップ・社内のキーマンを見つけて、顧客として捉えるわけです。さらにそれらを分析・入念に計画をして、実行する。

そうして、マーケティング策に関する意思決定や行動を促す。そういうことをしてきましょう。それを現場からやっていこうと、そういったものなんです。たしかに、社内マーケティング力が高い従業員が、多ければDXを成功させるという確率も上がりそうな気がします。

社内マーケティング力を行使するのは難しい

一方で、こういった考え方もあります。社内マーケティング力を磨くのはいいんですが、行使するにはものすごいモチベーション・エネルギーが必要な気もするわけなんです。

そもそも日本のビジネスパーソンのすべてが、あちこちと戦ってまで組織の未来を変えていく高いモチベーションを持っているとは限らないわけなんです。

僕が同じような立場だとしても、たとえばトップがまったくDXに興味がない。そこを変えていく。トップがどういったことを考えていて、社内の戦略はどういったことで、そこを非常に分析した上で、あちこちに根回しをして、その意見を通していく。

そうしたことを考えた場合、やっぱり気が遠くなってしまうところがあるわけなんです。

本来、トップがそこまで気合を入れて、改革をしなければいけないのに、なぜそれよりも給料が安くて、裁量も少ないであろう現場が、トップ以上に気合を入れなくてはいけないのだと、考えてしまう方も多いんじゃないでしょうか。

こういったジレンマは、たしかにあると思うんです。ただ、僕はだからといって、社内マーケティング力を身につけなくて良いということではないと思っています。

リーダーシップにも、グラデーションがある

というのも、リーダーシップがあるかないかというのは、ゼロイチの話ではなくて、グラデーションがあるものなんです。まったくゼロということはほとんどなくて、多少あるとかないとか、その間にリーダーシップの評価が、グラデーションの上にのっているわけなんです。

後は、リーダーシップについても、タイミングとかもあると思いますし、どうやって切り込んでいくのかみたいな、入射角度とかにもよるかもしれません。

なので、社内マーケティング力が、まったく機能しないかというと、そういうわけではありません。機能する可能性も十分にあるので、そこを磨いていくというのは、怠っていいという話ではないと思うんです。

自社の組織を評価する力

とはいえ、それは進めていくという前提で、もう1つ別の力を身につけておくと良いというのが、僕の意見です。

それはどういった力かというと、自社の組織を評価する力です。DXをするのであれば、これまでお話してきた通りアジリティの高い組織である必要があります。そのため、アジリティーの高さがあるのかどうか、そういった所を見極める力を持つのがいいと思います。

極端な自責・他責

少なくないケースとして、DXが進まないのが組織構造のせいだということに気づかずに、自分の実力不足だと、極端な自責におちいって、無理ゲーにずっとチャレンジしてしまう。

組織・トップのせいだと、極端な他責におちいって、努力することをまったくせずに、思考停止しまう。そういったことになっていることも、結構あるんじゃないかなと思うんです。

一方で、組織のアジリティの見極めができるのであれば、DXの難易度が高いなと、そこでもあえて社内マーケティング力を駆使して、チャレンジするのか。

もしくは、社内マーケティング力を駆使したとしても、リソース・エネルギーが割りに合わないなということで、転職を含めて別の道も模索する。

そういった自らのキャリアの作戦も、立てやすくなるわけなんです。

組織のDX適性診断

そこで、今ノンプログラマー協会の方で準備しているのが、組織のDX適性診断です。こちらが、使えるんじゃないかなと思っています。組織が、DXを進めるうえで、ウィークポイント・レバレッジポイント。これを見つけることに役立つものなんです。

一方で個人にとっても、自分が属する組織の今後を予測するうえでも、有効に使えるようになるじゃないかなと考えています。

こちらのDX適正診断は、来年に向けて今準備をしているところなので、ぜひ公開を楽しみにお待ちいただければと思います。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「トップがDXにリーダーシップを発揮していない現場はどうする?」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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