全日本病院学会in京都に参戦して見てきた病院DXの現在地

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全日本病院学会in京都に参戦して見てきた病院DXの現在地

みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。

突然ですが、僕タカハシは先日開催された「第65回 全日本病院学会 in 京都」に参加してきました。

なぜ全日本病院学会?と思われるかも知れませんが、きちんと経緯と目的があります。

今日は、なぜ参加したのか、そこで見えてきた病院DXの現在地についてレポートしたいと思います。

では、「全日本病院学会in京都に参戦して見てきた病院DXの現在地」、行ってみましょう!

第65回 全日本病院学会 in 京都とは

全日本病院学会は、公益社団法人全日本病院協会が主催する年に一度の学術研修の場です。

全国の病院が集まり、医療の質の向上や病院運営に関する最新の知見を共有することを目的としています。

今回はその第65回ということで、9/28と29の2日間、京都市にある国立京都国際会館で開催されました。

立派でとても趣きのある会場での開催。事後の報告によると、総参加者数は4000名を超えたそうです。

全日本病院学会の主なプログラム

全日本病院学会の主なプログラムについて紹介します。

口演発表

まず、学会というと僕らがまずイメージするのは口演発表です。

今回は大小13の会場があり、テーマごとのプログラムで全国の医療関係者のみなさんが発表されました。

主なテーマは病院経営、教育・研修、看護、リハビリテーション、働き方改革、DX・サイバーセキュリティなど、病院の活動にかかわるすべての分野が対象です。

発表時間は7分+質疑応答と転換が3分ということで、計10分。ノンプロ研のライトニングトーク(LT)とほぼ一緒ですね。

ポスター発表

それとは別にポスター発表があります。

展示会場に、各々が作成した研究成果をまとめたポスターがずらっと掲載されます。これは、1日目と2日目で入れ替えとなっていました。

プラス、ポスターセッションという時間帯があり、その時間にはポスターの前でその内容について発表するというものです。

これも、口演発表と同じく持ち時間は10分でした。

スポンサー企業によるブース展示

展示会場では、それとは別にスポンサー企業によるブース展示があります。

医療機器、病院向けソリューションなど、いろいろな展示がなされており、各社の製品やサービスについて、みなさんがアピールされていました。

これら通常のブース展示とは別に、書籍展示という枠があります。

書籍を展示、販売するというものですが、実は今回、僕はこの枠をお申し込みして、一般社団法人ノンプログラマー協会名義で参加したのです。

全日本病院学会でのノンプログラマー協会書籍展示のようす
全日本病院学会でのノンプログラマー協会書籍展示のようす

全日本病院学会に参加した経緯

ノンプロ越境学習とは

ノンプログラマー協会で提供しているノンプロ越境学習という企業向けのDX人材育成プログラムがあります。

企業から希望者を募りDX人材候補としてノンプロ研に参加していただきます。これがつまり越境ということになります。

そこで、デジタルスキルを身につけていただくわけですね。

プラス、ノンプロ研は自発的にバリバリに学んでいる非IT人材ばかり。そこで揉まれることによって、マインドセットにも変化が起きてきます。

積極的に学ぶ姿勢、そうして新しいものを取り入れて、実務に適用し、新しい動きを起こしていく…そういった姿勢を身につけることができるのです。

デジタルスキルとマインドセット、この2つの掛け合わせはまさにDX人材として求められるもので、これをホームである職場に持ち帰って活躍してもらうというのが、ノンプロ越境学習の狙いとなります。

病院での活用が活発なノンプロ越境学習

このノンプロ越境学習ですが、すべての業種に活用いただけるものですが、病院での活用がとても活発です。

  • 埼玉県ふじみ野市 イムス富士見総合病院
  • 福岡県北九州市 小倉第一病院
  • 福岡県北九州市 新栄会病院

これら3つの病院でDXおよびDX人材育成のために活用いただいています。

IT人材の確保の難易度が他業種よりもはるかに高いという点が、その理由としてあると思っています。

ITやりたい!ITをいかしたい!そういう人が、キャリアとして病院を選択しづらいというのはわかります。

さて、今回はイムス富士見総合病院さま、小倉第一病院さまが、その成果を今回の学会で発表いただけるということになりました。

これはたいへんにありがたいことです。

それらの発表を聴いた視聴者のうち、ノンプロ越境学習についてより詳しい話を聴きたいという方が出てくると思われます。

企業として出展してブースを構えていれば、そのニーズに答えることができる、そのような狙いで初の全日本病院学会出展となったわけです。

病院DXの現在地とこれから

今回参加して、病院DXという観点で感じたことをお伝えしたいと思います。

まず、今回の学会は病院の活動のすべてが対象。DXはそのうち、ほんの一部のテーマということになりますが、口演、ポスター発表ともに、DXに関するものが思ったよりも多かったという印象です。

内容としては、データやプロセスのデジタル化、それによる時短・生産性向上というものが中心で、技術としてはExcelマクロ、GAS、kintone、RPA、AppSheet、Power Automateなど、いろいろとみなさん使われていました。

みなさんの発表や質問の中で、課題としてよく上がっていたのが、属人化の問題です。

なぜここが課題になっているかというと、まだ取り組みが、専門的なスキルを身に着けて活用しようという個人の意志と取り組み、その結果としてのスキルに依存している状態であるからと推察されます。

ですから、次のステップとしては、これら個人のスキルを、いかに組織のスキルへと展開していくかというのがポイントになります。

ノンプロ越境学習は属人化も克服する

その点、ノンプロ越境学習では、複数人が越境して学ぶのが基本となっており、さらに第2陣、3陣と連続で別の学習者を送り込んでいただくことで、スキルを持つ人数を増やすことができます。

それらの学習者が、組織内で集まり形成するのであれば、そこでスキルを保管することができるようになり、かつDX推進のベース組織として機能するようになります。

組織を飛び出してみんなで学び合おう

今回の収穫は、各病院、ひいては各病院の中で奮闘する個人がいるということを知れたということ。しかし、それは、それぞれが孤軍奮闘しているようにも感じられました。

こういった学会はそのひとつの場だとは思うのですが、できればもっと頻繁に、より密にやり取りができる環境があったのなら、みなさんの思いが成果になるスピードは、もっともっと加速しそうな気がしました。

そのような場所として、ノンプロ越境学習やノンプロ研が活用されるようになればよいとそのように感じました。

まとめ

以上、「全日本病院学会in京都に参戦して見てきた病院DXの現在地」についてお伝えしました。

引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!

この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!

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