学び合う組織になるための心理的安全性の作り方

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学び合う組織になるための心理的安全性の作り方

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、学び合う組織になるための心理的安全性の作り方です。

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

心理的安全性のつくりかた

今日は、ハッシュタグ企画「心理的安全性のつくりかた」についてお話します。

今、「心理的安全性」は重要ということで、あちこちで言われるようになってきています。みなさんもどこかで目にしたことがあるのではと思います。

僕が生業としている、リスキリングでもとても重要な役割を果たしています。

例えば、心理的安全性がない職場だと、業務を改善するためにこういうツールを入れ、そのためにスキルを身につけませんか?と提案するのを躊躇しまったりとか、自分があるスキルを持っていたとしても、それを周りに知られると仕事をいっぱい振られるとか。

なんか言われそうとかそういったことがあって、黙っておこうとかなりかねなかったりします。

リスキリング、つまり学習や実践の行動に心理的安全性は、けっこうな影響を与えていると思うので、みなさんの職場では心理的安全性はどうなのかなと一度考えてみるといいんじゃないかなと思います。

ところで、「心理的安全性」の言葉の意味を履き違えてしまっていたり、重要とはわかっていてもじゃあどうやって心理的安全性を作っていけばいいのかをわからなかったりということがけっこうあると思います。

そのあたりを、今日の放送ではまとめてお話をしたいなと思っています。

「心理的安全性」とは

参考書籍として、「恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす」を参考に話をしたいなと思います。

こちらの書籍は、ハーバード・ビジネススクール教授の組織学習の研究者、エイミー・C・エドモンドさんが書いている書籍になります。

少し前に発売されたものですが、ものすごく売れたので、読んだことがあるよという方もいらっしゃるかもしれませんので、その場合は、復習がてらこの放送を聞いていただくといいんじゃないかなと思います。

では早速、話に入っていきたいんですが、心理的安全性の意味とは「みんなが気兼ねなく意見を述べることができ、自分らしくいられる文化」のことを言います。

この本では、心理的安全性の特性についていくつか重要な指摘をしています。

心理的安全性は学習行動とパフォーマンスに影響する

心理的安全性が高ければ、チームで知識を共有したり、行動を取りやすくなって、チームの学習活動が活発になります。

冒頭の例のように心理的安全性が低いと自分がスキルを持っていることを言わなかったり、こういったスキルが必要なんじゃないかという提案を避けたりするようになります。

あと、パフォーマンスに関していうと、有名なのはGoogleの「プロジェクト・アリストテレス」です。

チームが高いパフォーマンスを上げる理由として、心理的安全性がとても重要な要素であると明らかにされたということなんですね。

心理的安全性はグループごとに存在し、その差はリーダーによる

もう1つ心理的安全性の重要な事項があります。

心理的安全性はグループごとに存在し、その差はリーダーによるという話です。

たとえば、同じ会社でもグループAは心理的安全性が高くて、隣のグループBは心理的安全性が低いということがあり得るということなんですね。

そしてその差は、リーダーによるところが多いということなんです。

僕も実際に、いくつかの組織をみていると、リーダーがかなりコントロール型タイプの人だと、重要な情報をチームにオープンにしていかなかったり、メンバーのミスを大々的に罰するとか、割とそういうことをしちゃったりするんです。

僕も過去に所属していたチームでいうと、なかなかリーダーがコントロール型の人が多かったので、心理的安全性が高かったなという職場はなかなかなかったです。

一方で、自分がリーダーをしていた時も、本当に心理的安全性が高かったかというとちょっと微妙だったなというふうに反省したりしています。

心理的安全性の定義

この心理的安全性ですが、先ほど定義はお話したんですけども、よく多くの人は、ゆるい仲良しグループのような、気楽に過ごせる関係性みたいなのを思い描きがちなんですが、これは間違いなんです。

たとえば、ある医療機関でのチームワークの研究がこの書籍で紹介されているんですけど、優秀とされるチームのほうがなぜかミスが多かったんです。それはミスが多かったわけではなく、ミスの報告数が多かったという話なんです。つまり、率直にミスを報告できるチームだったということなんです。

これを仕事にフィードバックする機会が多くて結果的にパフォーマンスが高かったといえるわけです。

心理的安全性をうまくいかすには

心理的安全性をうまくいかすには、業績基準も適切な基準に置いておく必要があるということなんです。

わかりやすさのために、心理的安全性を縦軸において、業績基準を横軸において、マトリックスで考えてみるといいかなと思います。

心理的安全性が高く、業績基準が低い、左上で快適(コンフォート)ゾーンであるが、業績基準が低いのでチームメンバーの率直な意見がいかされないゾーンになってしまいます。

一方で、心理的安全性が低く、業績基準が高い、右下のゾーンになるんですが、不安ゾーンと呼ばれています。これは多くの職場で見られているゾーンです。

両方とも低い、左下の無気力ゾーンになります。このゾーンだと仕事が超つまんないなという感じがします。

一番いいのは、両方とも高い、右上のゾーンになるんですが、学習ゾーンになります。業績基準が高いんですが、心理的安全性も高いので、みなさんの率直な意見がどんどんフィードバックされて、業績基準にチームとして向かっていけるという状態になるわけです。

心理的安全性の高いチームを作るための3つの行動

では、この心理的安全性、どうやって目指すかという話ですが、この書籍の中で「発言と沈黙の非対称性」という非常に興味深い言葉が紹介されています。

これは何かというと、黙っていれば100%安全です。一方で、発言するというのは、対人関係のリスクを取ることになり、それによって成果が出るかどうかは発言してみないと分からないというわけです。

チームとしては、発言することの不安を低減させていかないといけないという話になります。この書籍では、心理的安全性の高いチームを作るための3つの行動が提案されています。

土台をつくる

まず始めの行動ですが、土台をつくるです。

チームのメンバーが持っている思い込みや無意識に考えている物事の見方を変えていくということです。

具体的には「失敗」という概念を「学習の機会」という概念に変えていく、「ミス」という言葉を「事故」という言葉に言い換えるとかです。

率直な発言がマイナスではないという考え方を、チーム全体に浸透させていくという話になります。

参加を求める

2つ目として、率直な意見を出してといっても難しいので、それに参加する機会をどんどん積極的に設けていくということです。

これも思い込みのひとつとして、リーダーはなんでも知っているみたいな思い込みが、リーダー自身もチームメンバーも思っていたりするので、そういうわけではないので、謙虚に意見を求める機会をちゃんと作っていくということになります。

生産的に対応する

そして、最後の3つ目ですが、生産的に対応するです。

率直に発言するというのはとても勇気がいることなので、その勇気に感謝をするということです。

こういった3つの行動をきちんととっていくことで、チームに心理的安全性を作っていくことができるという話になります。

適正でないリーダーをリーダーに置かないようにする

ただ、チームの心理的安全性はリーダーによるところが多いわけです。

では、リーダーではない人たちはどう行動するべきかという話ですが、経営者であれば、適性でないリーダーをリーダーに置かないようにするということがとても大事です。

もし適性でない行動を取っているリーダーを見かけたら、すぐに対処する必要があるんじゃないかなと思います。

チームメンバーでは、この3つの行動に関してはどのレベルだとしても実践はできるので、実践すれば小さな影響が広がるかもしれませんということです。というか、そのように行動したほうが、仕事としては気持ちがいいです。

これをしないというメリットはないかなとも思います。

ということで、今日は心理的安全性をどうやって作るかという話をさせて頂きました。参考になれば嬉しく思います。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「学び合う組織になるための心理的安全性の作り方」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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