みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、ChatGPTで小説をつくってみたです。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
ChatGPTで執筆した書籍がAmazonで大量に売られている
今日は、ChatGPTで小説をつくってみたという話をします。
先日、こんなニュースを見つけたんです。
「ChatGPTで執筆した書籍がAmazonで大量に売られている」というものです。
対話によって文章を生成するChatGPTですが、高い性能を備えていることから、さまざまな活用法を今みんなで試しているという状況なんですね。
ChatGPTを活用して楽にお金を稼ごうという人たちがけっこういまして、ChatGPTで短時間で作成した書籍をAmazonで大量出品しているという、そんな現状を海外のメディアが伝えています。
実際にAmazonでChatGPTと検索すると、小説を書く方法とか、ブログ記事を無限生成するといったKindle本がヒットするんですね。
執筆経験のない人がChatGPTで書籍を執筆
ニュース記事によると、執筆経験のないシクラーさんという方が「父親が息子に金融リテラシーについて教える話を書いて」と指示してChatGPTで書籍を執筆しました。
タイトルは「賢い小リス~貯蓄と投資の物語」で、電子版2.99ドル、紙版9.99ドルで販売、約100ドルの収益を得たという話です。
作品としては、どうやら挿絵入りの児童書が人気とのことでした。
たしかに児童書向けだったら不思議だったり強引だったりな展開も、むしろ良い方向にいくかも知れないです。
短編なので編集も楽そうです。
たくさんの生成ノウハウがすでにYouTubeなどで出回っていて、やる気と時間さえあれば年間300冊を書けると豪語する人もいたりするわけです。
試しにChatGPTで小説をつくってみた
今回、やってみないとどんなものか分からないので、タカハシも試しに小説を作ってみました。
作り方としては、小説の主題、背景、主人公、登場人物などの設定情報を加えて、何文字で小説を書いてくださいとChatGPTに依頼します。
ChatGPTはあまり長い文章は書けないようなので、途中で切れてしまったら、次の展開などの設定情報を与えて、続きを書いてもらうわけです。それをつなげていって小説を作ります。
出てきた内容がいまいちな内容だった場合は、更新をすれば違う内容を返してくれますので、いいものが出てくるまで更新すればいいです。
これでそれっぽい小説が出来上がるという話になります。
2000文字ちょっとの小説をつくった
今回は下記のような情報でつくりました。
主題:アラフォーの男性がプログラミングを独学しビジネスで成功する
背景:ブラック企業に入社してしまい過酷な労働に耐えきれずに途方にくれている
主人公:39歳の男性
登場人物:男性の妻、生まれたばかりの息子
こんな設定でChatGPTに小説を書いてくださいと依頼しました。
出てきた内容をかいつまんでお伝えすると以下のようなものです。
主人公は山田さんで、設定通り、あるブラック企業に入社してしまいました。過酷な労働を強いる場所であり、いつまで続けていけないと感じていました。
それで彼は人生をやり直そうと決意してプログラミングを勉強しはじめます。あるビジネスアイデアを思いついてそれを開発するために夜遅くまで勉強したり、休日もプログラム開発に没頭しました。
完成したプロダクトをインターネットで販売しましたが、最初は売れませんでした。諦めずに広告を出し続けたら、売上はどんどん増えていって、安定した未来を築くことができました。
というかんじです。なんというか、ザ・あたりさわりのないストーリーというかんじです。ちょっと失敗も入れてほしいので、「ビジネスでの失敗を入れて、続きを書いてください」と依頼しました。
ビジネスの成功を受けて、山田さんは経営に専念しました。
フリーランスのプログラマーを雇いましたが、彼がビジョンに共感せずにプロダクトがよくない方向に向かっていってしまいました。
それで売上が下がってしまったので、山田さんはビジネスを再構築することを決意しました。
財務管理やマーケティングの知識を身に着け、自らでプログラムを開発し、再び成功を収めました。
ありそうな話ですが、すぐに成功しちゃいますね。
さらに「成功の中に虚しさを覚えたこと、何らかのきっかけで社会課題に向き合いはじめたことを入れて、続きを書いてください。」とお願いしました。
山田さんはビジネスの成功が自身の満足につながってないことに気づいたわけです。
ある日、街を歩いているとホームレスの人々を目撃しました。
それで、ホームレスの人々を支援するビジネスモデルを考え始めたんです。
ホームレスの人々に仕事を提供して、彼らが再び社会に参加できるようなビジネスを始めました。その取り組みは上手くいって、ビジネスで収益を得るだけでなく、社会貢献することに誇りを感じました。
こんなかんじで2000文字ちょっとの小説をつくりました。一応、話としてはまとまっているのですけど、皆さんもおわかりになるように、つまらないわけです。
毒気がまったくなくてピュアで、すぐに成功しようとしちゃうストーリーです。これは最初に与えたプロンプトがよくなかったと思います。
しかし、ほぼ準備なしで適当にプロンプトを与えるだけで、こんな小説ができます。
つくる過程はけっこう面白い
発想とか、心を持っていかれる感とか、意外な展開を生むとか、そういう点でいうと、人間の小説にはまったくかなわないなという感じはします。
ただ、つくっている立場からすると、けっこう面白かったなという印象です。
小説がどんどん面白くなってほしいとか、山田がどうなるんだとか、そういうワクワク感があって、新しいモノづくりができるおもちゃで遊んでいるような体験でした。
いろいろな問題が起こることが予想される
こんなかんじでAIを使って小説をつくれるんですが、出版業界としては、このようなAIを使った自動生成本が大量にあふれることとか、著者が職を失うことを憂慮しているわけです。
Kindleでは今のところAIで作った作品を売ってはいけないという規約はないし、AIを使って書いたことを隠して人間が書いたと装って販売することがおそらく可能です。
別の問題として、AIで生成した作品が大量に投稿されることで、SF小説雑誌が新規の投稿受付を停止したという問題もあったんです。
Kindleに関していうと、レビューがあるので、大量に出品されてもつまらないなら売れないだろうと思います。
編集に手間をかけて構成を与えたり、プロンプトを工夫したり、手を加えることで、クオリティの改善はできそうだけど、編集の手間を増やしていくことになると費用対効果が悪化するので、それはやるんだろうかどうだろうかという感じです。
また、つまらない作品が大量にプラットフォームで出品されることで、ユーザーが寄り付かなくなったりプラットフォームが信頼を失うということもあると思います。
今日はChatGPTで生成した小説について話をしたんですが、それよりももしかしたらブログ記事のほうが影響受けるかもなという気がしています。
こちらに関しては別の回で話をしたいなと思っています。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「ChatGPTで小説をつくってみた」をお届けしました。
こうしてできた山田さんのストーリー、愛着もありますし面白かったんですが、これを出品してお金儲けをしようとは全く思いません。
ただ、世の中にはいろんな人がいますので、皆さんが動くことでいろいろ変わってくるんだろうなと思います。いいことばかりではなくて良くないことも起こると思いますので、注視していきたいと思います。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。