ビジネスパーソンよ、学び・変わろう!著者と考える「デジタルリスキリング入門」東京イベントレポート

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去る7月22日、東京でノンプロ研主催のイベントが開催されました。以下、mitsuさん執筆のイベントレポートとなります。


デジタルリスキリング入門』出版を記念して、「リスキリング本全国ツアー」が開催されました。

この記事では、東京で行われたイベント「ビジネスパーソンよ、学び・変わろう!著者と考える『デジタルリスキリング入門』」の内容をレポートします。

3人の登壇者がリスキリングについてプレゼンし、タカハシさんと対談する形式です。

古谷さん デジタルリスキリングのすすめ

プレゼンのテーマは、「リスキリングとは何か、なぜそれが重要なのか」です。古谷さんはChatGPTを使って、その考察を深めていきました。

まずはシンプルに、「リスキリングについて説明して!」と問いかけます。

しかし、かえってきたのはありきたりな回答でした。この回答に納得できず、ChatGPTに再度質問しました。

「Chat GPT! 赤ちゃんでもわかるように説明して!」

ここで会場からどっと笑いがおきました。(笑)

ChatGPTは、次のように回答しました。

「赤ちゃんが歩くことや話すこともリスキリング、そして成長と変化に適応するために行動してきたことすべてがリスキリング」

その回答に新たな疑問が。

「みんな勝手にリスキリングできるのに、なんで世の中はリスキリングしましょうと、よびかけているのでしょうか?」

大切なのは「変化に対応する」こと、しかし世の中の変化のスピードが速すぎて、その変化に対応できなくなってきているから、と古谷さんは考察しました。

そして、タカハシさん著「デジタルリスキリング入門」を取り出し、「変化に対応するための方法がたくさん書かれている」と紹介してくれました。

「変化に対応するノウハウを身につけ、人生の成功を勝ち取ってください。」というメッセージで、プレゼンは締めくくられました。

続いて、タカハシさんとの対談が行われました。

Chat GPTに「思い切りレベルをさげて質問するとどうなるか」と思い、今回のプレゼンを作った古谷さん。

話題は「職場でのリスキリングの反応」です。

古谷さんの職場では、リスキリングという言葉自体があまり広まっていないとのこと。しかし「小さな試みの積み重ねが大きな変化に繋がる可能性」があるのではと、ご自身は感じているそうです。

タカハシさんは、「古谷さん自身が学んでいくことで解像度があがり、将来的には大きな変化につながるのでは」と、語ってくれました。

あゆさん 学んでいたらGIVEしたくなってきた

プレゼンのテーマは、「リスキリング体験とその効果」です。

あゆさんのリスキリングのきっかけは、前任者から引き継いだ作業を自動化したいという思いからでした。そしてExcel VBAやPythonなどのプログラミングを学び、作業の効率化を実現しました。さらに作業を時短した分、自分のアイデアを活かした仕事に集中できるようになりました。

この経験から「プログラミングの価値」を共有したいと考え、勉強会を開きましたが、社内の反応はうすく、あまり広がらなかったそうです。

あゆさんは、プログラミングを知る以前と後の自分について、考察しました。

Excel関数やツールの知識は誰でも得られるものであり、それだけでは自己価値を高められない。本当の価値は、個々の経験から生まれるオリジナルなアイデアや考えを実行することにあると気づきます。

あゆさんは、つぎのメッセージで、プレゼンを締めくくりました。

「他にもやりたいこと、知りたいことがどんどんでてくるようになりました。この学びのことをリスキリングというのであれば、リスキリングはずっと終わらない、止まらないだろうなと思っています。」

続いて、タカハシさんとの対談です。
テーマは「リスキリングに対するアプローチについて」です。

学習のハードルを下げるためには、すぐに成果につながり成功体験が得られることが大切なのではと、タカハシさん。「ショートカットを覚える」を提案します。

これに対してあゆさん、「あまりショートカット使っていないかも」リスキリングの新たなチャレンジとなりそうです。

自分の知識を積極的に共有する姿勢についても話題が出ました。

プログラマー達はSNSやGithubで自分のコードを公開している姿をみて、「コード自体よりも、それでその人が新しいものを作ることに価値があるから、コードを惜しみなく公開しているのでは」と、あゆさんは述べてくれました。

keitaroさん 中高年からのデジタルリスキリング

テーマは「作業の時短とタスク管理の効果」です。

keitaroさんは、様々なアプリを使用して、作業の時短を図っています。

Mac専用のランチャーアプリであるRaycastを使用して、ウィンドウ操作を効率化しています。さらに、iPasSのMakeを使って情報収集を自動化し、LARK minutesを活用して会議後わずか3分で議事録を作成しています。

タスク管理においても、keitaroさんは工夫を凝らしています。

Notion Second Brainというテンプレートを使って、未完了のタスクを見直し、難しいことはハードルをさげる、というタスク管理を実践しているそうです。

以前は面倒だと感じていたそうですが、この方式をとりいれることで「タスクを完了させて、自己肯定感が高まった」と心境の変化を語ってくれました。

プレゼンの締めくくりでは、自身の成長に感謝の意を表しました。

「2年半前まではパソコンもそれほど触れていなかったのですが、皆さんのおかげでこうして人前で話せるようになって、よかったなと思っています。ありがとうございました。」

タカハシさんとの対談では、話題が3つ、あがりました。

1つ目は、ツールの選び方について。

keitaroさんは無料で誰でも使えるツールを選ぶことを重視し、周囲の人にとってもハードルの低いものを選んでいるそうです。

2つ目は、タスク管理です。

「やめることを決断する」ことで、より気が楽になり、目標を進めることができるようになったとkeitaroさん。

「僕のNotionで「決断する」って検索するとほとんど辞めたことばっかり。」これに会場から爆笑が起こりました。

3つ目は、keitaroさんが開催している勉強会について、その成果について語っていただきました。

「横のつながりで、よく話すようになった」と感じたそうです。

「目的が、学習力の強化っていうよりは、周りの人がコミュニケーションをとれるようになったので、成功だと思っています。」

まとめ

登壇者の方々からの「リスキリング」に対する考察は、ためになるものばかりでした。

共通してあがっていたキーワードは、「小さく始める、積み重ねる」です。

会場は終始笑顔につつまれていて、楽しく学べる「リスキリング」イベントとなりました。

主催のタカハシさん、登壇者・運営チームの皆様、お疲れさまでした。


当日の様子については、Togetterのツィートまとめもご覧ください。

また、当日の各登壇者との対談をVoicyで公開しています。ぜひご視聴ください。

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この記事を書いた人

あやか

ノンプロ研在籍の二児ワーママ。ITベンチャー数社経験し、現在はフリーランス。GAS、Python学習中。趣味は読書です♪