みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、DXとはそもそも何なのか、再び整理してみようです。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
再び注目されるDXとは
最近、DXに関する講師とか講演のご依頼をたくさんいただけるようになってきたんです。
特に中小企業に関しては、なかなかDXが進んでいないというところも多いんじゃないかと思うので、再度、みなさんがんばりたいということで、興味関心が再燃してきているのかなと思います。
DXという言葉は非常にいろんな解釈をされる傾向にあるワードです。
結局何を始めたらいいのか、どういったところがゴールなのか、あやふやなままよくわからないという方たちも多いんじゃないかと思います。
たとえば経済産業省の定義で言うと、DXはこのように定義されています。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
つかみきれないDXという言葉
確かにおっしゃる通りのような気がするんですが、いまいち自社に当てはめてみると何をどうしたらいいのかつかめない。そういった感想も少なくないんじゃないかと思います。
あやふやのままなんとなく進めてしまうと、いろんな情報があって混乱します。
たとえば、デジタリゼーション、デジタライゼーション、そしてデジタルトランスフォーメーションの順番で進めていくのがいいんだとかです。
いきなり一足飛びに、データサイエンスとかAI導入とかいったところに突入してしまうとかも、それが絶対に間違いというわけではないんですが、なんとなく地に足がついてない施策に走ってしまうことが多いんじゃないかと思います。
ということで、DXをこれから始める非IT業界の中小企業のみなさんにもピンと来ていただけるような説明がしたいなと思っています。
DXは必要なのか
まず、DX以前にそもそもの話なんですが、今の状態で何もしなくても売り上げも調子よく、顧客も従業員も満足な状態を続けられるのであれば、わざわざDXなんてする必要はないんです。
新たに何かを始めるというのはどうしてもコストがかかりますし、手間もかかります。DXしないということは、余計なコストや手間はかけなくていいといった判断になります。
しかし、ほとんどの場合においてそうはいかないというのがみなさん共通の認識なんじゃないかなと思うんです。今調子が良くて顧客も従業員も今満足している状態であったとしても、それがずっとキープできるということはあり得ないです。
なぜなら、社会や市場が変化していて、それによって自分たちのビジネスも何らかの影響を受けるからなんです。そして、その何らかの影響は、良い影響もありますが、時には良くない影響もあります。
そうすると、それに対応を求められる、つまり課題が生まれるわけです。
2024年問題への対応として
たとえば、分かりやすい例で言うと、2024年問題というのがあります。
働き方改革の流れで、建設、医療、物流などの業界で上限の残業時間が他の業種と同等に揃えられる、といったことが2024年4月に施行されました。
これらの業界は、そもそも人手不足の傾向があったからこそ、その暫定措置がなされていたですが、いよいよこれまでのやり方を変えなくてはいけない状態になります。
そして、少なくないケースでより人手が必要になりますので、給料が上がりますよね。
それらの人材の人件費が上がっていくと、たとえば物流なんかがわかりやすいんですが、いろんな商品の価格も上がっていくわけです。そうすると、他の業界もその影響を受けていく。
このような形で、必ず我々は社会や市場の変化によって何らかの影響を受けることになります。
企業経営としてはその影響を、良いものは取り入れて、悪いものはスポイルして、そういったことを手として打っていく必要があるというのが基本になるわけです。
課題解決のために
ということで、社会や市場が変化する限り課題はなくなりません。向こうから勝手にやってきます。
企業として取るスタンスは2択になるわけですが、それを無視するのか、向き合うのかということです。
そういった課題を無視するというのも1つの手なので、そういった場合、DXはわざわざしなくていいかなと思うんですが、向き合いたいという企業も当然あるわけです。
じゃあ、その課題の解決をどうするんだという話が次の論点になります。
デジタルはたくさんの課題を解決してきた
そこでデジタルが登場するわけです。色々と発生する課題の解決にデジタルという手段がとても有効であるといった局面が増えてきています。
過去を振り返ってみると、デジタルはものすごく大きな、そしてたくさんの課題を解決しています。
たとえば、以前はコミュニケーション1つとるにも、電話、ファックス、手紙といった手段しかありませんでした。顔を見て対面で話をするためには直接おもむくしかなかったわけです。
インターネットが生まれることによって、メールとかチャットなどの技術が使えるようになりました。これによって、いつでもどこでもテキストベースでやり取りをすることができるようになったわけです。
その大容量の通信ができるようになってインフラが整備されることによって、今や、相手が地球の裏側にいたとしても、ビデオ通話で対面のやり取りができるようになったわけです。
さらに、アバターを使ってVR空間の中に入ってハイタッチをすることもできたりします。
別の例としては、以前は書類を作るという作業は電卓で計算し、紙に手書きをして、そして郵送する、こんな手続きをしていたわけです。今で言うと、Excelで自動計算してWordのテンプレに貼り付け、PDFにしてメールで送る、こういった感じで作業が行われます。
その作業時間の差といったらかなり短縮されていますし、ミスも少なく、そして綺麗な書類を作って送ることができます。
今では、文面作成やレイアウトはAIが手伝ってくれる時代になったわけです。
デジタルのスピードと影響力
言ってしまえば、社会や市場の変化、これによってやってくる課題、この解決する手段はデジタルでなくても全然いいわけです。解決できるのであれば別の手段でもいいですし、実際に別の手段で解決した方が良い課題も少なくないと思います。
しかし、お話しした通り、デジタルのすごいところは、その技術革新のスピードと影響力なんです。
インターネットが普及して、Web2.0、つまり双方向にやり取りができるようになって、ブログやSNSが生まれました。さらに、スマホが生まれて、1人1台コンピュータを持つ時代に突入し、さらに昨今で言うと、生成AIが急拡大しているわけです。
このように時が経つにつれて、デジタルと付き合っていればできることがどんどん増えていきます。
企業がデジタルの最新事情を知っていて、それを常に扱える状態にいることで、これまでは解決できなかった課題が解決できるようになったり、解決の度合いが以前よりも高いレベルで解決できたりといったことが実現できるようになるわけです。
DXとはなんなのか
ここまでくると、DXとはそもそも何なのかというのが見えてくると思います。
つまり、自社が抱える課題、この課題解決の手段として常にデジタルを使える状態になる、これがDXの定義と言っていいんじゃないかなって思っています。
そして、その課題というのは本当に多様にあるわけです。
たとえば、建設現場でうまく施工ができているかどうか、そのチェックをしなければいけない、みんな現場に集まらなければいけない。
そういった課題があった時に、それをGPSをはじめとした測量技術で離れたところからもできるようにしよう、そういった課題解決も1つありますし、Excelの半端な量のコピペ作業があって、みんな長時間労働だったりとか、手が腱鞘炎になって痛いとか、そういった課題もあると思います。
いずれも自社に関わる課題ではあるんですが、それをデジタルで解決することが今できるようになっているわけです。
そういった判断ができて、そして実行に移せる、そういった状態に会社を持っていくこと、これがDXと言っていいんじゃないかなと思います。
DXに取り組む前に考えること
今日は、DXとは何かというのをいま一度考えてみました。
DXが進まない理由みたいなところで言うと、人材がいないとかお金がないとか言われがちなんですが、そもそもデジタル云々の前に課題を捉えきれてないのが1つある気がします。
自分たちは何について困っているかもわからないという点で困っている感じですかね。
もう1つは、課題は見えているんですが、その課題を解決する、つまりデジタルを活用することは変化を促すということなんですが、その変化することがめんどくさすぎて、そのまんまにしているというのもあるかなと思います。
デジタルツールを導入したり、人材を雇うとかそれ以前に、課題を捉えきれているのかとか、変化しやすい状態になっているかみたいなところもきちんと見ておく必要があるかなと思います。
この辺りの話はまた別の機会に詳しくできればなと思います。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「DXとはそもそも何なのか、再び整理してみよう」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。