みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、大学院集中講義振り返り4日目: スプレッドシート・GAS・DXです。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
「ビジネスコンピューティング特論」4日目の振り返り
しばらくお伝えしている東京工芸大学大学院の集中講義「ビジネスコンピューティング特論」の振り返りです。
今日は4日目の振り返りをしていきたいと思います。
4日目は内容としてはもりだくさんでした。
- スプレッドシートその2
- Google Apps Script
- ソフトウェア開発・DXと組織のアジリティ
1限目スプレッドシートその2は知っておくとよい3つの関数と構造化データの話でした。
- COUNTIFS関数
- SUMIFS関数
- VLOOKUP関数
次にデータの持ち方として、構造化データについてお伝えしました。
2限目はGAS(Google Apps Script)でプログラミングについてさわってみようということでお伝えしました。
3限目はソフトウェア開発・DXと組織のアジリティについて、デジタルリスキリング入門の内容から少し外れるんですけれど、ソフトウェア開発の現場とかDXについて学びを得ていただこうということです。
知っておくとよい3つの関数と構造化データの話
まずスプレッドシートその2ですが、こちらはビジネスの現場で表計算ソフトを使う時に最も良く使うであろう3つの関数を学んでいただきました。
あとは大人のビジネスパーソンの皆さんに必ずといっていいほどお伝えしている構造化データについて、データの置き方がコンピューターの力を借りる上で非常に重要なんですよというお話をしました。
皆さんの振り返りのコメントとしては次のようなものがありました。
- データの扱いに慣れていない大人たちがいることに驚いた
- 自分もみやすさ優先で表を作ってしまうことが多いのでソフトの力を借りるときには気を付けたいと思った
- まさかセルの結合をしただけでCOUNTIFS関数が機能しなくなるとは
また、次のようなコメントもありました。
- 関数はそこまで複雑ではないので一気に自動化できるのではないか
確かにプログラミングなどに比べると表計算ソフトの関数はそこまで学習コストが高くありませんので、かなりコスパのいいスキルだといっていいんじゃないかと思います。
スプレッドシートについては2コマ使って合計210分くらいなんですが、これだけでデータ型、演算、関数、そして良く使う関数3つ4つですね、それからデータベースの考え方について学ぶことができたわけなんです。
もしかして表計算ソフトを使わない学生さんは忘れてしまう可能性もあるんですけれど、もし研究などで使い続けていただけるのであれば、このまま社会に出られるわけです。
一般的には多くのビジネスパーソンがこのたった210分で学べることを実際のビジネスの現場で活用できていない、それによってデジタルの強さを上手く引き出せていない、そんな現実があるわけです。
なのでこの210分は義務教育に入れちゃうぐらいでいいんじゃないかなと思ったりもします。
いずれにしても皆さんには社会に出る前のタイミングでこういったことをお伝え出来て良かったと思います。
GASでプログラミングにさわってもらった
次の2限目にはGASにさわっていただきました。
まずはGASとはということで、どういったことが実現できるプログラミング言語なのかとかその特徴はみたいなことをお話しました。
実際には皆さんハンズオンでログを出力するもの・セルの入力をするものという簡単なプログラムを実際にコードを書いて実行していただきました。
最後に学習には数百時間ぐらいかかりますよということだったりとか、どちらかというと序盤がハードモードだという話をしました。
というのも、最初のほうには学ぶべき基礎がたくさんあって、実務にはなかなか使えない期間があるわけですね。
一般的には2~3ヶ月という期間になりがちかなというふうに思います。
皆さんからのコメントは以下のようなものでした。
- プログラミングに何度か挫折したのはこういう理由だったのか
- プログラミングの学習に近道はない、毎日の積み重ねが重要
- 若者がプログラミングをやるべきなのは時間がたくさんあるうちにやっておいたほうがいい
たしかになるほどなと思いました。
あと別の視点のコメントで、プログラミングスキルはデジタルスキルの中でもかなり難易度の高い部類になりますので、それが身に付けられているということは、学習能力の高さを表しているというのがあったんです。
確かにそうだなと思いまして、実際に企業の人事の担当の方とかマネージャーの方とか採用に携わる人はそういう視点でちゃんと見ているかというのは若干の心配もありますが、実際にそれは一理あるなと思います。
いずれにしてもプログラミングはとても有効なスキルになりますし、かつ普通に向かっていくと大変なので、ぜひデジタルリスキリング入門に書いてあるリスキリングの戦略、OODAループと5つの原則、これを駆使して、なるべく楽に乗りこなしていってほしいと思います。
ソフトウェア開発・DXと組織のアジリティについて
4日目最後の3限目ですが、ソフトウェア開発・DXと組織のアジリティについてお話をしました。
DXという言葉は知っていますか?という質問をしました。
- 知っており、他の人に説明できる 2名
- 知っているが、説明できるほどではない 3名
- 聞いたことはあるが、よく知らない 13名
- 知らない 12名
ほとんどが知らないという回答でした。これはリスキリングって知っていますかという質問とほぼ一緒な回答でした。
まずソフトウェア開発なんですが、やはり学生さんたちの反応でいうと、IT業界の多重下請け構造についての反応が強くありました。
とある学生さんはIT業界にはもう入らないというコメントをされていて、IT業界すべてがそういうわけではありませんので、良いIT企業がたくさんありますので、そういったところを見極めて入社していただくといいと思います。
コンウェイの法則に反応する学生さんがけっこういた
あと、意外と内容的に難しいかなと思ったんですけれど、コンウェイの法則、ここに反応する学生さんもけっこういました。
組織とその組織がつくるシステムの構造が似るという法則です。
アジリティの高い企業としてNetflixとその組織づくりを事例として紹介したんです。
組織として、アジリティ、迅速にかつ柔軟に意思決定をして行動することが求められるわけで、それによってNetflixはめちゃくちゃ伸びたという話です。
一方で、皆さんにこんな質問をしました。「著しくアジリティの低い企業に入ったらどうしますか?」
皆さんけっこう悩まれていたんですが、比較的、転職という意見が多かったです。あとは提案してみるという意見もありました。
きっと実際にその現場に直面したら悩まされると思いますし、実際に悩んでいるビジネスパーソンは多いんです。
解決は難しい問題なんですが、影響の輪の範囲の中でどういったアクションを起こしていくか、ただこの問いに関して実際に直面する前に、それを考える機会が得られたことに意味があると思います。
なのでそれを受けて学生さんたちは、アジリティの高い企業を選びたいというコメントがありました。なのでそのために自分自身がきちんとOODAループを回して観察範囲を広く持って、それによって適切な納得のいく情勢判断をして意思決定をして行動していくということなんです。
この最後のパートはデジタルリスキリング入門には含まれていないものの、これから社会に出るみなさんと講義全体をつなぐ重要な役割を果たしてくれたと思っています。
ということで、皆さんの課題をチェックしながらなんですが僕自身がたくさんの学びを得られたと思います。
いよいよ最終日は皆さんの成果発表ということで、そちらのレポートも後日お伝えしたいと思います。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「大学院集中講義振り返り4日目: スプレッドシート・GAS・DX」をお届けしました。
こうしてみると、皆さんのビジネスの現場で起きている課題を伝えたことによって、社会に出るための心構えみたいなところを整えることができたんじゃないかなということと、あとは皆さんが選ぶ立場として会社を見るという視点を学ぶことができたんじゃないかなと思います。
ということは逆説的に、企業は学生さんたちからこういった目線で選ばれるようになっていくということなんですね。なので経営者の皆さんは自分のところはデジタルが苦手だとかDXができていないとかの言い訳をしていないで組織をアジリティの高い組織にして、素早い意思決定をして行動ができるOODAループをがんがん回せる、そういった組織にしないと人材の獲得といった意味では厳しくなってくると思います。
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では、また。