みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、「ノーコード・ローコード開発ツールとその期待に対して思うこと」です。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
ノーコード・ローコード開発ツールについて
ノーコード・ローコードツールさえ使えば、ノンプログラマーでもシステム開発ができる。なのでノーコード・ローコードツールのみを学べばいいなどという期待感が出てきています。ですが、世の中そんな簡単な話ではないんです。
ただ、使い所によってはものすごく有効なので、その特性を知って使い分けるといいかなと思っています。
今日はその前提としてノーコード・ローコードとはどういったものか、どういった特徴があるのかについてお話します。
ノーコード・ローコードとは
まず、ノーコード・ローコードとは何か。一般的には、システムにおけるソースコードをまったく、もしくはほとんど書かずにシステム開発を行う手法、またはその作業ができるツールのことを言います。
ノーコードはコードをまったく書かなくていいツール、ほとんど書かなくていいのがローコード開発ツールと言えます。
コードを入力する代わりに、ドラッグアンドドロップや、チェックボックス、プルダウンなどの画面操作で、開発の大部分もしくは全てを完了できるというものなんです。
ただ、何がノーコードでどこからがローコードなのか、言葉の定義には少し注意が必要です。
たとえば、Microsoftが提供するビジネスアプリケーション作成ツールPower Appsは、ローコードと銘打って提供されています。一方でGoogleが提供するアプリ開発ツールAppSheetは、ノーコードと表現されてます。
個人的には、いずれも関数的なものを使いますが、コードが必要かというとそうではないように思うので、ノーコードかなと思っています。ですが、Micrsoft的にはローコードと定義しています。
さらに、Googleが提供するGoogle Apps Scriptは、バリバリコードを書くのですが、Googleとしてはローコードというポジションとして提供しています。
個人的には、さすがにプログラミングだろうと思います。どの程度のコード量でノーコード・ローコードと言うかどうかは、言ったもんがちで、かなり差があるという印象がです。
ノーコード・ローコードツールで何が実現できるのか
ノーコード・ローコードを語るとき、最も気をつける必要があるのが、そのツールで何が実現できるのかということです。
ノーコード・ローコードの特性上、開発するアプリの画面はいくつか用意されているものから選ばなければいけないし、ボタンを押して発生する動作が限定されている、などなど、自由度を制限して制約をかけているからこそ、コードを書かなくてシステムをつくれるというのが基本なんです。
できることの範囲を超えたことをやろうとしても、基本的にできないので、諦めが必要なんです。
なので、ビジネスアプリを作る用、Webサイトを作る用、チャットボットを作る用、業務を自動化する用と、目的別に異なる特化型のノーコード・ローコードツールがたくさん存在しています。
カオスマップが定期的に更新されていますが、それだけでも何十というツールがラインナップされていて、世の中にはもっとたくさんあるわけなんですね。
プログラミング知識は不要でも学習は必要
別の視点で言うとプログラミング知識は不要とうたわれていることが多いですが、学習が不要というわけではないんです。
たとえば開発する上で、データソース、コネクタ、アクション、ビューとかそういった言葉が普通に出てきます。
それらの言葉が何を意味しているのか、わからないと開発ができません。
また、コードは書かないにしても、ツールによっては関数式を使う仕様になっているものも多く、受け取ったデータを変換したり、条件に応じて抽出したりに使用します。それらも覚える必要があります。
ものによるけど、サービスが日本語化されていないので、そもそも英語のUIで学習、開発をしないといけないこともあるし、マニュアルやチュートリアルが十分に整備されていないこともあるんです。
さらに、ノーコード・ローコードツールはその設計思想が千差万別なので、あるツールをマスターしたからといって、隣のツールにもその知識とスキルが転用できるかといったら、その補償はないわけです。個人的には、そこは期待しないほうがいいと思います。
ノーコード・ローコードツールの使いどころとは
ノーコード・ローコードツールは目的に特化していて、できることが限られている。
かつ、概ね学習時間は少なくて済むけれども、個々のツールごとの学習は必要で、学びやすさもツールによって異なり、そのスキルの転用はあまり期待しないほうがいいということです。
DXしたいから「ノーコード・ローコード」を学ぼう!みたいに、解像度の低い目的で、「ノーコード・ローコード」とひとくくりにして取り組もうとするのはまったくもってオススメできないなと感じています。
学習しなくていいみたいなノリで取り組むと簡単に痛い目に合います。
一方で叶えたい目的がはっきりあって、それにピッタリ合うノーコード・ローコードツールがあるなら、その目的を最短に近い時間で実現するのは期待できる。まさに使いどころですね。
ノーコード・ローコードツールは大量にあるのだけれども、ノンプログラマーが使いたくなるパターンはいくつかに絞られると思うので、どんなパターンがあるのか、どういうツールを選ぶのがよいのか、については後日お伝えしたいと思っています。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「ノーコード・ローコード開発ツールとその期待に対して思うこと」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。