みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、ITにお金もかけたくないし安心もしたい、そんなときの選択肢です。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
ITシステムサービスがどういったビジネスの上に成り立っているのか
ITシステムの開発と保守の話をします。
自分にあまり関係ないなって思ってらっしゃる方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、皆さん、ITシステムサービスたくさん使っていらっしゃると思いますので、それがどういったビジネスの上に成り立ってるのか、そのあたりは知っておいても損がないのかなという風に思います。
雑学の1つとしてぜひ聞いていただければと思います。
独立当初は開発の仕事も受けていた
僕は独立した当初、開発の仕事も受けていたんです。
僕一人でできる範囲なので、そんなに大規模なシステムではないんですけれども、例えばExcelファイルを大量に生成するようなのだったりとか、あとはGoogle系のサービスを連携させて業務ツールを作ったりとか、そういったお仕事もさせていただいてました。
結構多くの会社さんが勘違いをしているんです。
開発を依頼してITシステムを作ります。僕はそれを納品するわけです。納品に対してそれに予定していた開発費用これをお支払いしました。ビジネスとしては以上。このように皆さん考えがちなんですけども決してそれでは終わらないですね。
何が必要かというと、その後の保守が必要になってきます。
一回納品したシステムなんだからずっと使えるでしょって思うかもしれないんですけども、決してそんなことはないですね。
業務プロセスには変更がつきもの
というのも、業務プロセスというのは時に変更が発生するものなんです。
例えばそのシステムを一緒に使っている取引先が、ここはこういうレポートも欲しいみたいなことを言い出してきたら、システムにその機能を追加しようかみたいなことが起こるわけです。
別の例で言うと、Googleのサービスに何かしらかのアップデートがかかったらちょっと動かなくなったんで一部修正しないといけないそういったことも起こります。
世の中絶対に変わらないということはありませんので、何か変化があった時にシステムの方も対応しなければいけないそういった可能性は十分にあるわけなんです。
また何らかのイレギュラーが発生した時にプログラムの不具合が発覚してしまう、そういったこともよくあります。
事前に保守の取り決めをする
一般的には開発するだけでなく、その後の保守も受けるかみたいなことを事前に交渉して取り決めをしておくんです。
この報酬なんですけども、何が将来起こるか分かりませんので、起こり得そうなリスクに対応してどれだけ何をするかみたいなことを決めておく、まあいわゆるITシステムの保険のような役割を果たすんですね。
一般的にはどれだけのリスクにどのように応えるかみたいなところで見積もりが変わってきます。
例えば毎月エンジニアが何時間まで対応しますみたいな取り決めをしてることもあります。
この場合は確保している時間数に応じて見積もりが変わってきます。
あとは対応する時間帯によっても変わってきます。例えば営業時間内だけ対応するという場合もあれば、営業時間外も含めて24時間対応します、みたいなこともあります。
ただ当然ながら24時間対応にした方が見積もりは高くなります。
開発だけして保守は約束しないことが少なくない
で、この保守なんですけども、大企業であればその体力的にもそのリスクに対する安心料ということで保守の決済も取ることができることもあります。
けれども体力のない中小企業だととても耐えられないということになりがちなんです。
その場合どうなっちゃうかというと開発だけして保守に関しては約束しない、そういったことが少なくないんです。
その場合でもやはりそのシステムを使い続けている限り、何かしらかの不具合が出たりとか改善をしたいという要望が出てきたりします。
その時また僕のところに依頼が来るわけです。
このシステムについて改修をしてくださいと。
その時にまた僕が見積もりをしてお渡しして、了承いただければまた開発して修正版を納品してお金をいただく都度発注の繰り返しになるわけです。
ベンダーロックが起こりがち
ただ、これはクライアント的にはかなりリスクのある話で、例えばもう僕のリソースがずっと空くことがなくて、その対応はできないということになった時には、その改修の依頼について僕が受けることはできない、そういった状態になってしまうんです。
しかし、クライアントとしてはそのシステムを使ってますので修正してもらわないと困ると。こういった膠着状態が起きてしまう、これをベンダーロックなんて言ったりして時々問題になるんです。
僕も何度かこういった事情に出くわすことがありまして、何か契約的に悪さをしてるわけではないんですけれども、結果的にクライアントさんが困ってしまう、みたいなことが起きてしまいます。
もともと保守は受けていなかったんですけれども、僕のような1人社長の体制だとどうしてもそういったことが起こりやすいなということで、開発自体も受けなくなったんです。
ITシステムにお金はかけたくないけど安心したい場合どうするか
ではITシステムを作りたいんだけれども高い保守の費用は毎月払えない、ただしベンダーロックにはならずに安心したい。こういった時にどうすればいいかっていう話です。
その場合の選択肢は2つあるかなと思っています。
自社の中で開発できるようにする
1つめは自社の中で開発できるようにするということです。
僕としてはExcelだったりとかGoogleだったりとかそのあたりの業務で使うそれほど大規模ではないツールに関してはこちらをお勧めしたいです。
開発を受けるのをやめた以降は、そういった問い合わせが来た時には、それぐらいのツールであれば社内で人材育成してできるようになりますので研修を受けてみるのはいかがですか、という逆提案をさせていただくことがあるんです。
ノンプログラマーでいうと他に専門の業務があるので、できる範囲は限られてますし、かけられる時間も限られているんですけれども、全部ができなくてもまライトな案件だけやるとか、大きな案件は外部の方と自社とコラボしてやるとか、そういった選択肢もあると思います。
一番高くつくのは、外部に何もわからないで丸投げすることです。
変な技術を提案してきたりとか、あとはそんなにかからないだろうみたいな見積もりを提案してきたりとか、そういったものを社内でプログラミングの知識ある程度ある人がいれば発見できる可能性も高くなります。
あと結構高くつくのコミュニケーションコストです。
僕も経験上、ITについて全く理解のない人たちの要件定義をするのはすごく時間がかかるので、早めの段階で結構高い見積もりを出したりするんです。
この辺のITスキルとか知識に関しては、持ってる持ってないのゼロイチではなくて、グラデーションでやって、当然高いスキル知識を持って行った方がいいんですけれども、全く持ってないよりも持ってた方が有利というのはぜひ皆さんに覚えておいていただきたいなという風に思います。
個別のこだわりを捨てる
お金をかけたくない、でも安心したい。そのための方針としては、個別のこだわりを捨てるっていう話です。
これは何かというと、SaaSとか既存製品をそのまま使うということです。
いやいやそれだと自分たちの業務プロセスにマッチしたシステムならないじゃないかって思われるかもしれないんですけども、そこを妥協することができれば、劇的に安くしかもある程度安心してその業務を継続することができます。
ちょっと考えればわかるんですけども、個別の対応をするっていうのはそれだけコストがかかるって話なんです。
同じシステムを作ってくれるクライアントが100社いたとしたらそのコストは1/100になるって事なんです。
SaaSとか既存製品を使ってるクライアントが多ければ多いほど、そのコストを分散できます。例えばシステムダウンしたら全員が困りますのでそれの対応はバッチリしてくれます。
2つの方針を組み合わせて使う
ではこの2つの方針なんですけども、どっちを取ればいいかっていう話で言うと両方を組み合わせて使うのがいいかなっていう風に思ってます。
自社にとってそんなにこだわりがなくてでもやらなきゃいけない、そういったところに関しては、既存製品を使うと特にこだわりがありませんので、その製品に業務プロセスも合わせに行くわけですね。
ただし、どうしても自社としてこだわらなきゃいけないポイントがあるのであれば、そこは独自開発をしていくわけです。
理想としては外部に完全に丸投げではなくて、社内でもある程度のスキル知識を獲得するというのがおすすめです。
外販をする選択肢もある
さらにその独自の部分がもし業界内でもある程度のニーズがあるんだとしたら、それをパッケージ化して外販をしていくそういった選択肢もあるんです。
DXで言うと、結構そこが王道パターンになってたりしますので、社内でITに関してスキルとか知識を持っている人材を育てていくことで、そういった新しい価値提供ができ、新規ビジネスの創出みたいなところも期待できるということです。
今回は、ITシステムを作りたいけどお金もかけたくない、でも安心したい、そういった時にどういった方法があるのかというところお伝えさせていただきました。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「ITにお金もかけたくないし安心もしたい、そんなときの選択肢」をお届けしました。
やっぱり一番高くつくのは、何も知らないで丸投げしちゃう、そういった時が一番高くつくんです。
なので、ITは苦手とか関係ないとか、そういった思い込みは一旦横に置いといて、少しずつでも興味を持っていただいて、知識やスキルについて身につけていっていただければ嬉しいです。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。