みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、DXはできるところから小さくはじめていいです。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
「DXは何からはじめるべきか」の続き
前回の投稿「DXは何からはじめるべきか」の中では、組織のコミュニケーション、意思決定のあり方ついて、部門・ユニット同士を疎結合にすることからはじめる、というのが結論でした。
疎結合というのは、ソフトウェア開発用語で、ユニットごとのつながりが弱く独立性が高い状態のことです。
日本の組織の多くは、典型的な超密結合な階層型組織です。ユニットごとが独立して意思決定ができないので、組織全体として変更容易性が低い状態です。したがって、トランスフォーメーション、つまり変革が難しい。
ユニットを疎結合にしていくことで、部門ごとの意思決定がしやすい状態にしていきましょう。では、どのようにユニットを疎結合にしていくか。
組織のあり方を変更しようと思っても、上長を説得して、取締役会までの経路をたどり、全員に納得してもらい、各部門にも説明し、なんてやっていたら、時間もかかるし、そもそも通らないことが多そうです。
どこにいてもはじめられるDX
今回は、みなさんがどのポジションにいてもDXの1歩目を始めることができる、というお話しです。結論としては、「変更容易性が高い範囲の中だけでやる、ただし外から見えるようにオープンにやる」ということです。
部門内でSlackを導入する場合
所属部門でSlackを導入するといった例でお話していきます。
上長も部門内もみんな前向きになっているなら導入できますね。隣の部署・外部とのやり取りをどうしようかとなると思いますが、無理に全社とか他部署の説得にかからなくてもよくて、そこは今まで通りメールを使えばOKです。
ポイントは、部署内で使い始めたその活動や成果を、社内の他部署や社外にオープンに伝えることなんです。
会議のアジェンダ資料を印刷して配っていたのを、SlackでPDFを事前共有するようにしたとします。紙がこれだけ減って、準備時間が無くなり、会議時間もこれだけ減ったとか、社内や社外にどんどんオープンに伝えていきます。
経費精算の提出の催促をSlack Botで自動でやった場合。ちゃんと提出するとテンション高めのスタンプがつくので楽しいし、みんな期限を守れているとか、こんなこともどんどんオープンに伝えていきます。
こういった成果を具体的に、できれば定量的に、感情込めてポジティブにシェアしたりアピールし続けるわけです。
他部署から「え?なにそれ?」と興味を持ってもらえたらしめたもの。そこで話をして、いけそうなら仲間になって一緒に取り組んでいく。こんなイメージです。
他部署から何にも反応がない場合もあると思います。その場合も、Slackを使った新たな取り組みや、Slack以外でもできる取り組みをどんどん実践していって、外部にシェア、アピールを続けていきます。
個人的にマクロを作成した場合
自分の業務を改善するマクロを作ったとしましょう。もし、部門の上長が難しいタイプだったら、工夫が必要です。
自分が作ったマクロを使っていると、上長がよく思わないケースがあるかも知れない。なぜなら、そのマクロが属人化された状態で使われていて、マクロを作成した自分の異動・退職があったときに、引き継ぎができなくて業務に支障がでる可能性があるからなんです。
時々、マクロを使っていることを上長にも周りにも内緒にしている人がいます。隠れキリシタンなんて呼んでいますね。マクロの使用をオープンにしたら、駄目と言われるかもしれないし、自分にマクロ作成の仕事をどんどん押し付けられて、大変な目に合うかもしれないからなんです。
でも、そこでもあえてオープンにしていきます。このマクロを使うと、これまで何時間かかっていた作業がこれだけ減らせたんです、とか、おかげで、こういうことにより時間を割くことができました、とか。こういったことを会議や雑談、日報など、いろいろな場面でシェアしてアピールしていきます。
懸念されていた属人化については、先に手を打っておきましょう。そのマクロと作成者が組織にロックされた状態が問題なのです。いなくなると困るからですね。そこも変更できるように、変更容易性を担保しておくのが大切です。
マクロについてはリーダブルに書いておいて、ドキュメントも整備しておきます。そうすれば、他にVBAがわかる人がいれば引き継げますし、必要であれば教えることもできます。さらに、場合によっては元の手業務にも戻せるようにしておくのも必要かもしれません。
こうやって、デメリットを減らすことができること、メリットが非常にたくさんあるということを、早い段階で上長に伝え、コミュニケーションをとっておくことが大切です。何か変更があったときにちゃんとフォローできるということを伝えておくわけです。
小さな実践をオープンに
Slackやマクロの事例をお伝えしましたが、このように、自分の裁量でできる小さな実践をどんどん積み重ねて、それをアピールしていきます。
自分という存在はちっぽけに思うかも知れませんし、組織を変えていくなんて大それたことと思うかもしれません。それでも、自分も組織の一部であり、組織の文化を形成する一端を担っているわけです。
自分の仕事のやり方を変えるということは、組織の仕事のやり方の一部を変えているということになると思います。
周りからよく見えるようにオープンにやり続けることで、周りから見える組織の文化にも変化が現れます。文化が少し変わった、という既成事実が出来上がるわけです。
興味がある方は声をかけてください、とオープンにすることで仲間を増やすこともできるかもしれません。
仲間の取り組みも応援して、その活動や成果を自分もどんどんアピールする。そういった形で改善の取り組みの数を増やしていく。そうすると、それがシェアされる頻度や回数も拡大していく。こんな感じでDXの波を起こしていくわけです。
このようなやり方は時間がかかるし、うまくいかないときも時々はあるかもしれません。ただ、期待しすぎずに取り組んでいれば、年単位では相当な変化の積み重ねを生み出すことになると思います。
そして、そもそもDXした方がいいのであれば、このように仕事をしていった方が、働くの価値は高いし、幸せを感じることができるのではないかと思います。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「DXはできるところから小さくはじめていい」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。