みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、越境学習とDX人材を育成する秘訣です。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
越境学習とは
越境学習とは、普段から所属している組織(ホーム)と、それとは異なるコミュニティ(アウェイ)とを、行ったり来たりしながら行う学習を指します。ホームからアウェイに越境する、ということで越境学習と呼んでいるわけですね。
普段の文化・価値観とは異なる環境に属して活動すること、また、そこでの学びを元の組織に持ち帰ることを通して、学習者には「葛藤」が生まれ、それによって学習が生まれます。
たとえば、大都会と田舎を行ったり来たり、日本と海外を行ったり来たりというのをイメージしていただきたいのですが、アウェイではホームの常識が通用しなかったりしますよね?知らない人の会話に割り込んできたり、日曜日にはいっさいお店が開いていなかったりする。
アウェイでは、もともとあったアイデンティティが揺さぶられるようなそんな体験ができるわけです。しばらくして大都会とか日本に戻ってくると、再度違和感を感じることがあります。みんな、知らない人と一切話しをしない…24時間煌々と開いているお店、などなど。
そうやって、ホームとアウェイを行ったり来たりしながら、アイデンティティの揺さぶりを経験することで、考え方や行動のしかたに変化が現れます。多様なアイデアを取り入れるようになったり、変化に柔軟に対応できるようになったり、失敗と成功を繰り返してそこから学んだり、といった力が身につくようになるといわれています。
冒険する力を身につける
越境学習の第一人者、石山 恒貴先生の著書「越境学習入門」では、これらの力をまとめて「冒険する力」と呼んでいます。この表現が、本当に素晴らしい。新しいところに冒険していってお宝をゲットしたり、その体験を楽しめる、そんな能力が身につくということなんです。
これまで日本企業の人材育成でいうと、OJTつまり現場を通して学ぶ方法と、Off-JTつまり現場以外の研修などで学ぶ方法の2つが主流でした。
しかしこれらは、企業内での画一的な育成方法だけだと、変化の速く、複雑性がましている今の時代で、新しいことを素早く行うような力が身につきづらいという課題がありました。そこで、越境学習とそれによって身につく冒険する力が注目されているわけです。
今、僕のほうで運営している学習コミュニティ「ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会」通称ノンプロ研と呼ばれるオンラインコミュニティがあります。
ノンプロ研を使った越境学習
ノンプログラマーがプログラミングをはじめとするITスキルを学ぶための場として、2017年12月からスタートして4年になります。今メンバーが200人以上。毎週10個くらいの発表イベントや講座が開催され、Slack上でも、日々教え合ったり、学習成果を投稿したり、非常にアクティブに活動しています。
最近になって、このノンプロ研でみなさんがやられていることが「越境学習なんだ」ということに気づいたのです。ホームはみなさんの職場、ノンプロ研がアウェイで、越境して学習活動をしているということになります。
みなさんはノンプログラマーで、非IT部門にいるので、周りでプログラミングなどを学習している人はほぼいないわけです。例えば、リクルートワークス研究所の発表では、自ら学んでいる人は26.1%という報告。そもそも、プログラミングに限らず、学んでいる大人自体が少ない。
ただ、ノンプロ研にきたら、多数のメンバーが学習習慣があるのが当たり前で、熱量をもって楽しそうに毎日学習している。ふつうの人は、なんだここは…と圧倒されるはず。
これまで越境学習というと、地方や海外に移動したり、企業間で人材を交換したり、かなり大掛かりである事例が多かったので、中小企業だとなかなか手が出なかった。ですが、ノンプロ研であれば、オンラインコミュニティなので、手軽にアウェイに行ける。
さらに、もともとプログラミングを学ぶコミュニティなので、ITスキルも身につく。
これは、今、世の中が喉から手がでるほど欲しい、DXで活躍する人材を育成するのにとてもいい取り組みなのでは?ということがわかってきたわけです。
これを、企業向けにパッケージにしたのが、一般社団法人ノンプログラマー協会の「ノンプロ研を活用した越境学習支援プロジェクト」ということになります。
このプロジェクトは、2022年の3月から取り組みをはじめていて、個々の能力やプログラミングスキルの向上はもちろん、冒険する力が身についてきています。しかも、そんな個人の能力獲得だけでなく、現場でのIT活用や、社内のデータ管理、コミュニケーションのあり方など、企業としても想像以上の成果が出てきています。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「越境学習とDX人材を育成する秘訣」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。