みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、デジタル格差という課題の整理です。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
2024年の社会に関する3つのキーワード
「どうなる2024」のハッシュタグ企画がありまして、何人かのパーソナリティーさんが、今年を表すキーワードをあげて、それについてお話をされるみたいな企画だったんです。
毎日聞かせていただいている佐々木俊尚さんのチャンネルで、「社会」をテーマに、今年を表す3つのキーワードを紹介されていたんです。
この3つのキーワードは何かというと、1つ目が「横の旅行・縦の旅行」、2つ目が「コミュニティ志向」です。この志向は、考える方の思考ではなくて、志す方の志向です。そして3つ目が「愚行権」でした。
特に、この1つ目の「横の旅行・縦の旅行」と、2つ目の「コミュニティー志向」この2つについては、僕がもやもやと考えていた働く現場に関する課題をうまく表現してくださってまして、今日はそれについて、整理をしてリスナーの皆さんにお伝えできればなと思っています。
これらのキーワードなんですが、佐々木俊尚さんのチャンネルの方で詳しくお話をされていますので、ぜひそちらを聞いていただければと思うんですが、ここでも簡単に解説をさせていただきます。
横の旅行・縦の旅行
カズオ・イシグロさんのインタビュー記事
まず、「横の旅行・縦の旅行」このキーワードなんですが、この出所となっていらっしゃるのは、ノーベル文学賞を受けられましたカズオ・イシグロさんです。
東洋経済の記事でインタビューされてましたので、その部分ちょっと読ませていただきます。
私は最近妻とよく、地域を超える「横の旅行」ではなく、同じ通りに住んでいる人がどういう人かをもっと深く知る「縦の旅行」が私たちには必要なのではないか、と話しています。自分の近くに住んでいる人でさえ、私とはまったく違う世界に住んでいることがあり、そういう人たちのことこそ知るべきなのです。
これは、キーワードとしては、多様性の話になるんですが、世の中にはいろんな方がいます。
それで言うと、海外に行ったり、他の地域に行くといった横の移動をすることによって、いろんな人と知り合う機会があるわけなんです。
分かりやすいような方向の多様性の理解だけではない
ただし、佐々木さんに言わせると、その分かりやすいような方向の多様性の理解だけではないよねという話なんです。
たとえば、同じ地域、東京に住んでいる中でも、すごく裕福な方もいらっしゃれば、貧困にあえいでいる方やシングルマザーとか、もしくはKKOと呼ばれるようなちょっと生きづらさを感じている人たちとか、そういった人たちもいるよねと。
そういった格差があるにもかかわらず、そこが見えておらず、もしくはその点が見えづらい世の中になっていて、結果的に分断が起きてしまっているよねといったことを指摘されているんです。
なので、そういった分断が起きないように、その格差があるということをしっかり認識をして、そしてそれを是正していく。
その方法としてやっちゃいけないのは、先に行く人の足を引っ張って引きずり下ろすようなことではなくて、本当は置いてかれたくない人たちを、どうやって社会として支援していくかといったことが大事だよね。ただ、それってすごく難しいよねといった話がなされていたんです。
格差・分断はデジタル領域で激しい
この格差・分断という話なんですが、僕が主戦場としているデジタルの領域でめちゃめちゃ起きているなと感じているんです。
そして、それはビジネスパーソン1人1人という単位で起きているのではなくて、企業単位、場合によっては業界単位で、そういった格差が生まれているように見えるわけです。
たとえば、社長がITやデジタルとかが、めちゃめちゃ嫌いで苦手と思っている人だとします。そうすると、紙にExcelで書類を作って、印刷して、FAXしてといった仕事の仕方をずっとすることになるんです。
データ化さえしてしまえば、すぐに検索できるような情報だったとしても、紙に印刷していますので、その書類を探すのにえらい時間かかる。こんなことを繰り返してしまうということになります。
また、SaaSなどのクラウドサービスも導入が進みませんので、SlackやTeamsといったチャットツールも導入されないわけです。
そうすると、メインのコミュニケーションは会議や電話といったハイコンテクストなコミュニケーションの型が主流になって、テキストコミュニケーションに慣れる機会がないわけです。
さらに、テキストで指示を与えるといったことも、もし慣れていないのだとすると、今流行りのChatGPTを始めとする生成AIに有効な指示を与えることもできずに、うまく使いこなせないといった話になってくるわけです。
一方で、そういったデジタルやITに前向きな企業であれば、そういった新しい技術が出てきたらどんどん取り入れていくわけです。
それらを活用してより生産性を上げたり、もしくは新しい技術を使って新しいイノベーションを生み出すといったことを目の当たりにしたり、自ら体験したり、そういった機会に恵まれやすいといったことが言えると思います。
どちらがビジネスパーソンのキャリアにとって有利なのか、これは明らかな話です。
放っておくとデジタル格差はどんどん広がっていってしまう
たまたま新卒で入った業界だったり、会社だったりとか、それがどういった環境なのかによって、これからのキャリア、特にデジタルやITの領域で言うと大きな影響を受けてしまうといったことが起きているというのを目の当たりにしているわけです。
ここに関しては、僕もここ何年かの活動で一生懸命やっているところではあり、そして去年でいうと、リスキリングブームに乗ってうまくやれるところもあるかなと思ったんですが、なかなか結果は厳しかったです。
一部の大企業で言うと、リスキリングもDXもかなり積極的に進めているんですが、多くの中小企業で言うと、ほとんど手をつけられてないといったことが言えるということなんです。
なので、放っておくと、このデジタル格差はどんどん広がっていってしまうなと、危機感があります。
その点、僕ができることは数少ないんですが、なんとか置いていかれずについていきたいといった企業やビジネスパーソン、個人といったところを、いかに支援していくか、そういったところをどう支援していくことができるだろうかを考えるということが、僕の大事なミッションなのかなと思っています。
コミュニティ志向
さて、2つ目のキーワード「コミュニティ志向」なんですが、これについても簡単に説明をしていきたいなと思っています。
令和時代のコミュニティの課題
そもそも人が生きていく上で、ここが自分の居場所なんだ、この場所にいれば信頼できる人たちがいるといった場所が必要と言われています。それがまさにコミュニティという話なんです。
戦前で言うと、農村の共同体がその役割を果たしていたんですが、戦後、経済の発展とともにその農村の共同体は、徐々に衰退していったわけです。その代わりを担ったのが企業ということになります。
ただし、バブルも崩壊して平成、令和となるにつれて、企業が従業員の人生をずっと守るような終身雇用をはじめとした日本型労働環境は徐々に崩れていくわけです。つまり、企業はコミュニティとして機能しなくなってきたということになります。
人々はどこに自分らしさ、居場所を持っていられるのか、どこを頼って生きていけばいいのだろうか、それがわからなくなっているというのが課題として顕在化しているという話なんです。
新たなコミュニティの価値や可能性
この点に関しては、僕が6年前に学習コミュニティノンプロ研を立ち上げて、まさにそのコミュニティの価値や可能性というのを味わっているところなんです。
元々は、みんなで学び合って、効果的に学べる場所を作ろうといったアイデアではあったんですが、集まって活動している皆さんを見ると、やはり居場所としての価値もかなり大きいなと感じているわけです。
そして、このコミュニティのもう1つの大きな価値で言うと、デジタル格差のところにあるんですが、たとえ皆さんの職場が、デジタルに関して後ろ向きな環境であったとしても、ノンプロ研にさえ来てしまえば、SlackもDiscodeもNotionもGoogle Workspaceもバリバリ活用している環境を味わうことができます。
デジタルやITに関して最新情報がガンガン飛び交っていて、さらにそれをお互いに学び合おうとしている、そんな刺激あふれる環境に身を置くことができるようになるわけです。
このように、コミュニティに参加することの価値やメリットとかめちゃめちゃ多いんです。
ただ、それをみなさんにうまく伝えられてないなというところはすごく歯がゆいんですが、皆さんがどういうところに困っていて、どのタイミングでどう手を差し伸べればいいのか。その点をもっとチャンスと捉えて、うまくやっていきたいなと思うわけです。
そのためには、1つ目のキーワードにあった横の旅行だけではなくて、縦の旅行です。
デジタルやITに後ろ向きだったり、うまく活用できていない現場で、実際に何が起きていて、どんな気持ちで皆さんがいるのかをちゃんと知って、認識することだなと思うわけです。
簡単ではないんですが、リソースを無駄遣いしすぎることもなく、あの手この手で考えていきたいなと思っています。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「デジタル格差という課題の整理」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。