ChatGPTの言語モデルをGPT-4にして小説をつくってみた

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ChatGPTの言語モデルをGPT-4にして小説をつくってみた

みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。

こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!

今回のテーマは、ChatGPTの言語モデルをGPT-4にして小説をつくってみたです。

なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!

では、よろしくお願いいたします!

GPT3.5のChatGPTで小説を書いた結果

以前、第267回ChatGPTで小説をつくってみたで対話型AI、ChatGPTを使って小説を作ってみたという話をお送りしました。背景とかお題を与えて小説を書いてもらうんです。

その時は、 ブラック企業に入社してしまって、過酷な労働に耐えきれずに途方にくれているアラフォーの男性が、プログラミングを独学しビジネスで成功する、こんなお題を与えて、2000文字の小説を書いてとお願いして作ってもらったんですね。

結果としてできた小説は、一応物語としては成立していました。

そういったお話があっという間に作れるんですが、主人公は山田さんという方で、どストレートにすぐにビジネスで成功しちゃうというなんとも深みのない小説が出来上がってしまったんです。

前回はGPT3.5が言語モデルの時のChatGPTを使って作ったんですが、今回はより性能の良いGPT-4が晴れてChatGPTで使えるようになりました。

どれだけすごくなったかというと、 アメリカの司法試験の模擬試験では上位10パーセント程度の成績で合格するほどの精度だったそうなんです。

GPT-4のモデルがどれだけ良くなったかっていう話は、前回の第283回OpenAI「GPT-4」を発表、GPT3.5との違いを解説でお伝えしてるので、ご覧いただければと思います。

GPT-4でも小説を書いてみる

このGPT-4、小説だとどうなるのか、面白くなるのか、みたいなことを試してみたいなという風に思いましたので、今回、前回と同じお題で小説を作って比較をしていきたいなと思っています。

最初のプロンプトの与え方は、前回同様以下のようにしました。

以下の設定内容から、小説を2000字書いてください。

主題は、アラフォーの男性がプログラミングを読学し、ビジネスで成功する。背景は、ブラック企業に入社してしまい、過酷な労働に耐切れずに途方にくれている。主人公は、39歳の男性。登場人物は、妻と生まれたばかりの息子。

これで作ってもらったわけですね。

タイトル「夜明けのコード」

このプロンプトを入力してエンターキーを押すと1文字ずつタイプするように出力されていくんですが、まず最初の1行目で吹き出しちゃったんです。

というのも、タイトル、「夜明けのコード」って書いてあったんですね。なんと小説のタイトルも作ってくれたし、しかも、このセンスっていうことで、いきなり期待感が上がって、続きを早く出力しなさいという気持ちになりました。

すると、 第1章途方にくれる主人公みたいな感じで、小区切りと小タイトルも入れてくれたんです。大体1章あたり250文字ぐらいで、 5章プラスエピローグという形で、1500から2000文字ぐらいを出力してくれました。

タイトル同様、こうやって構成を作ってくれるみたいなのも前回と違うところかなっていう風に思います。

小説の内容

それで、第1章途方にくれる主人公の入りなんですけれども、 読んでみるとこんな感じになります。

雨が激しく降りしきる、東京の夜。何もかもが冷たく感じる。そんな夜に家に帰ると、妻と生まれたばかりの息子が待っていた。会社から帰宅するのは、いつも遅い時間だった

雨が降ったりとか、寒かったりとか情景を入れ込んできて、テクニックとしてはかなりストレートではあるんですけど、前回よりは明らかに小説っぽい入りだなという風に感じます。

こんな感じで出力された小説「夜明けのコード」をかいつまんでお伝えするとこんな感じになります。

主人公は田中康雄さん39歳。ブラック企業に入社してしまい、激務と理不尽な要求に疲弊しきっていたけれども、家族のために耐えしのんでいた。

ある日、妻の美智子に涙ながらに耐えられないと打ち明けると、妻が何か方法を見つけようと力強く言ってくれます。

それで、ネットで調べてプログラミングがチャンスということを知り、独学を開始します。

で、PythonやJavaScriptの楽しさに目覚めていきます。

ある時妻の、お弁当の配達ができるウェブアプリがあればいいのに、という発言から発想を得て、ウェブアプリ「ママズデリバリー」を開発します。そのおいしい弁当が届く仕組みが、 地域の主婦や働く人々に評判になります。この成功でブラック企業辞めることができ、会社を設立します。

他にさらなるアプリ、コミュニティマーケットや親子コネクトなど、どんどん地域密着アプリをみ出していくわけですね。

そして、地域の若者のためにプログラミング教室を開き、どんな状況でも自分で未来をきり開くことができると、夢を語っていくわけです。そして、康雄は家族とともに幸せな人生を送りながらも、新しい挑戦を続けていくことを誓った。

とまあこんな話になります。

ビジネスの失敗もいれて続編を書いてみる~「再起のコード」

この後、前回同様に次にビジネスの失敗を入れて、続編を書いてくださいという風にお願いしたんですね。

すると、タイトル「再起のコード」という小説を作ってくれました。

その後に成功の中に虚しさを覚えたこと、 何らかのきっかけである社会課題に向き合い始めたことを入れて、続編を書いてくださいという風にお願いしたら、タイトル「夢と社会のためのコード」を作ってくれたんですね。

途中でエラーが何度か出ましたので、再生成をしたりとかエラーで出力された途中までを入力として、続きを書いてとお願いしたりはしたんですが、基本的には前回と同じような感じでお願いをしています。

言い回しは小説っぽい

GPT3.5の時と比べてみると、GPT3.5の時はかなり文章としては端的な文章でした。

一方で、GPT-4は状況の描写が追加されたりとか、言い回しが小説っぽくなっています。例えば、「彼は涙を流しながら話した」とか、「美智子は康雄を抱きしめ力強く言った」とかですね。

前回は事実だけを淡々と書くような文章だったので、このような表現は全然できてなかったんです。

あとは、プログラミングと言っても、PythonやJavaScriptみたいな単語も出してきて、結構こうリアリティも出てるなという感じがします。

ストーリーは相変わらず単調

ただ、全体のストーリーの面白さで言うと、色々テクニックは駆使してくれてるんですけれども、GPT3.5の時とあんまり変わらなくて、 面白くないなっていう印象ですね。

ストーリーとしては、どん底からから奮起して順調に成功していくという、かなり直線的で単調というのは前回と同じだなって思います。あとは、家族の支えとか、夢とか、希望とか、未来を切り開くとかちょっと全体的に厚苦しすぎる感じもありますね。

キャラ設定に関しては、前回よりはマシなところはあるんですが、やはりあまり深みはないですね。

主人公の康雄で言うと、すぐにへこたれるけれども、1度頑張り始めたら絶対に成功する。

妻の美智子が強く励ましてくれると、そこから康雄は100パーセント頑張り始めますし、妻の一言でビジネスが大当たりするみたいなことを何度も繰り返している最強キャラですね。

あと、 息子の陽一はちょいちょい出てくるんですけれども、いつでも順調に成長してるだけ、という感じですね。

アイデア出しは秀逸

あと、今回感じたのは、ビジネスのアイデアが小説の途中出てくるんですが、それが結構秀逸だなっていう印象です。

例えば、地域の主婦が作るお弁当を自宅まで届けるウェブアプリ「ママズデリバリー」とか、地域の小さなビジネスをサポートする「コミュニティマーケット」とかですね。

あと、教育格差を解消するための無料のオンライン学習プラットホーム「Study Bridge」とか、かなりありそうなサービスと、そのサービス名を提案してくれてるっていう感じです。

なので、ChatGPT使いの皆さんがTwitterとかで、ブレストには本当にいいという話をしてるんですが、小説でこのレベルでアイデアを出してくれるので、本当にアイデア出しはChatGPT得意と言っても間違いないんじゃないかなっていう風に思いました。

ということで、今日は新しい言語、モデルGPT-4を使って小説を作ってみました。

こんな感じで色々試してみると、それ自体楽しいっていうのもありますし、ここはChatGPT得意とか、 ここはそうでもなさそうとか色々と発見があるので、ぜひ皆さんもやってみていただくといいんじゃないかなと思います。

まとめ

ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「ChatGPTの言語モデルをGPT-4にして小説をつくってみた」をお届けしました。

タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。

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では、また。

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