みなさん、おはようございます!タカハシ(@ntakahashi0505)です。
こちらの記事は、タカハシが音声メディアVoicyの「スキルアップラジオ」にて放送した内容から、ピックアップしてお届けします!
今回のテーマは、DXが進まない真の理由は何かです。
なお、以下で実際にお聴きいただくこともできます!
では、よろしくお願いいたします!
DXをテーマに公開イベントを行いました
先日、僕が運営しているコミュニティ「ノンプロ研」の公開イベントですが、DXをテーマにお送りしたんですね。
タイトルは「なぜ9割の組織はDXに失敗するのか?『DX適性診断』をもとにその原因を探る」というものなんです。
今回は、その内容を振り返りつつ、僕が考えるDXが進まない真の理由について話したいと思います。
DXがうまく進まないのは人材不足だからなのか
DXがうまく進んでいない理由として、よく世間では「人材不足」が挙げられています。
たとえば、総務省の情報通信白書、令和4年版では、デジタル化を進める上での課題や障壁の理由として人材不足が67.6%でトップになっています。
しかし、僕は本当にそうなのか?と思ってるんですね。
デジタル化といっても、ちょっとしたExcel業務の改善から、業務アプリの開発まで、その範囲は広いわけなんです。
その場合、たとえばちょっとExcelが得意なメンバーがいれば、できるデジタル化はあるのではないかと思うんですね。
また、ノンプロ研のメンバーのみなさんを見ている限り、半年くらいしっかり学習をすれば、いくつかの、またはけっこうインパクトのある業務改善ができるくらいのプログラミングスキルを身につけられるということは証明されているんですね。
なので、人材不足を理由に思考停止しているだけじゃないかという気がしてるんですね。
DXが進まない真の理由は組織のアジリティが低いから
代わりに僕が出した結論ですが、DXが進まない真の理由は、組織のアジリティが低い設計になっているというものなんです。
アジリティとは
アジリティというのは、日本語でいうと俊敏性、機敏さ、素早さ、敏捷性などといった意味です。
なので、組織が素早く何か行動が起こせないような組織設計になっているからじゃないかと考えたんです。
この発想はソフトウェアの設計からヒントを得たものです。
ソフトウェアというのは、今どんどん複雑になってきています。
世の中が複雑化していて、変化が激しくなってきていて、先々の予測が難しいんです。
そんな中でライバルのサービスに勝つためには、その複雑性を乗り越えながら、世の中で起きた変化や、ニーズの変化に素早く対応していける、そんなソフトウェアをつくる必要があるわけです。
つまり、それはアジリティの高いソフトウェアである必要があり、そのためには、それに適したソフトウェア設計や開発体制の設計をしておくほうがいいよねという話なんです。
そのためにどうするかというと、可読性つまりコードの読みやすさを重視しようとか、部品の命名はその部品の目的を表す適切な名前をつけようとか、部品と部品の依存度を低く抑えて変形がしやすくしておこうとか、そういうソフトウェア設計のノウハウが蓄積されているわけなんです。
アジリティを日本の組織にあてはめる
翻って、日本の組織にあてはめるとどうか?という話です。
組織の設計は変化に素早く対応できるような、アジリティの高い設計になっているだろうか?ということです。
新しいプロジェクトをはじめるにも、たくさんの根回しの末に、複数の会議で承認を得る必要があったり、アプリケーションをインストールするのにも、上司とか情シス部門とかいろんなところハンコが必要だったりします。
そんなふうに「何かをする」ためのハードルが高かったり、何日もかかってしまったりの状態だとすると決してアジリティの高い状態とはいえないと思うわけです。
アジリティが低いとDXにかかるエネルギーコストが高い
そのような状態で、業務プロセスのデジタル化とか、使用アプリの導入やリプレイスなどを進めようと思っても、それにかかるエネルギーコストが高すぎて、しんどくなっちゃうわけです。
それがわかっているから、多くのひとたちはDXにはできれば関わり合いたくないと思っちゃうし、経営者であっても先送りにしたいと思ってしまうわけです。
やりたいのは山々だけど、たいへんなのが肌感でよーくわかっているということです。
変化するための負荷が高すぎるので、変化ができない。それはたしかに当たり前の反応なんじゃないかと思います。
DXを進めるステップ
なので、まずDXを進めたいのであれば、僕は最初のステップとしてはこのように進める必要があると思っています。
DX適性診断
まず、組織のアジリティをチェックします。
これは、様々な要素が絡み合っているんですけど、組織の意思決定、情報共有やコミュニケーション、組織図のつくりかた、パーパスやMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とその浸透、リーダークラスの振る舞いなどのチェック項目を使って、組織のアジリティが高いのか低いのか、これを把握していきます。
これをDX適性診断といいます。
レバレッジポイントを見つけて変えていく
次のステップとして、アジリティが高くなるレバレッジポイントを見つけて、優先順位をつけて変えていくわけです。
アジリティさえ高い状態になっていけば、必然的に組織に大小の変更が加えやすくなっていきます。その場合、デジタルを採用するのが有効であるという局面が多いと期待できるので、結果的にDXにつながっていくという作戦です。
この組織のアジリティのチェック(DX適性診断)および、レバレッジポイントの発見と改善について、ノンプログラマー協会で支援するべく、新サービスを準備しています。
こちらに関しては、2023年の早い段階でお知らせできると思うので、楽しみにお待ち下さい。
まとめ
ということで、今日はVoicy「スキルアップラジオ」の放送から「DXが進まない真の理由は何か」をお届けしました。
タカハシのVoicyの放送はこちらからお聴きいただけます。
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では、また。