2023年8月23日、埼玉県久喜市でノンプロ研主催のイベント「ご自身で出来る「働き方改革」にチャレンジしてみませんか」が開催されました。以下、いわさきさん執筆のイベントレポートとなります。
8月23日(水)久喜市鷲宮総合支所で行われた久喜市教育委員会主催「働き方改革研修会」の様子をご紹介します。今回は、教職員向けの研修会となっており、教員職員の働き方改革をサポートするために行われました。
参加型のセミナーです!
高橋さんからは、今日の研修会は、参加型のセミナーであることが紹介されました。
参加型のセミナーとして、「質問」と「つぶやき」の2つの工夫を行っていました。「質問」は研修会中に高橋さんから先生方に向けて質問をする場面があるということです。今回は、Google Classroomの課題機能を使って投げかけられた質問に、先生方が答える形で行われました。
また、研修会中の気づきや目からウロコだったこと、ひとりごとなどを「つぶやき」と呼び、受講生がどんなタイミングでも、Google Chatに投稿してもよいというルールが示されました。
練習として「本セミナーへの意気込みを自由に書いてみましょう!」には、勢いよく先生方の回答が集まっており、久喜市の先生方のICTスキルがとても高いことがわかりました。
アイスブレイク
まずは、ノンプロ研でも恒例となっているアイスブレイクを行いました。
アイスブレイクは、自己紹介と「働き方改革の第一歩、何からはじめる?」について発表し合いました。自己紹介では、自分の名前と「実は・・・」に続くように自分の意外な点を話し、積極的に自己開示します。今回のグループは、校長先生や教頭先生、教員、事務員など立場の違う方々が混ざりあったグループになっていました。様々な経験や視点から話をされており、とてもよいグループ分けだなと感じました。
ブレイクアウト終了のタイミングになっても、まだまだ話す先生方が多く、会場には、先生方の学びたいという勢いが溢れていました。もちろん、チャットの方もたくさんの先生方が発表したことを投稿しており、盛り上がっていました。
リスキリングとは
高橋さんは、リスキリングについて「変化に対応できるようにする取り組み」と表現していました。
しかし、リソースが限られているため、リスキリングはそう簡単にうまくいかないそうです。
そもそも人の活動には時間やお金、モチベーションなどのリソースに制約があります。リスキリングを成功させるためには、限られたリソースの中でもリスキリングできる方法を知る必要があるとのことです。
ワーク「時間の棚卸し」
時間の棚卸とは、新しい時間を生み出し、新しいことに挑戦するためのワークです。そのやり方は、以下の通りです。
- カレンダーに活動を記録
何に時間をどう使ったかを記録し、見える化する - 表計算ソフトで活動を整理
いつ、何に、どのくらいの時間をかけているかをスプレッドシートに整理する - 投資/浪費の判定
スプレッドシートに「分類」の列を追加して、時間の使い方を投資か浪費に仕分けする - 浪費の対策
浪費の時間にする対策を考える
今回は、2の表計算ソフトで活動を整理することから行いました。どんどんスプレッドシートに記入する先生方もいるなかで、何をしていたか思い出せない先生方もいました。自分の時間が何に使われているのか思い出すのは、難しい様子でした。
次に、3の投資/浪費の判定を行いました。スプレッドシートに記入した活動内容が、投資か浪費であるかを判断し、記入していきます。投資は未来の資産が増える時間の使い方、浪費は未来の資産が増えない時間の使い方のことを指します。
高橋さんからは、人それぞれによって投資や浪費の価値観が違うとの説明がありました。
この活動をしながら、多くの先生が迷っていました。例えば、趣味の時間は浪費なのか、子供のお迎えは投資なのか、ライン引きは投資なのか、先生一人ひとりが、自分ごととして必死に判断していました。
そして、4の浪費の対策を行いました。
浪費に対する方向性として「①やめる」「②任せる」「③時短する」の3つがあります。また、投資や浪費が混在しているタスクがあるので、しっかり切り分けて、対策を立てていきましょうと高橋さんからアドバイスがありました。
先生方は、通勤時間を減らすために引っ越しを検討する、通勤時間にラジオを聞くなど通勤時間への対策が多く見られました。
今回の研修会では、参加者の方が自分の時間について何度も何度も振り返っていました。
教職員一人ひとりには、子育てや介護のライフプランがあります。そして何より、学校をクリエイティブに運営するといった使命があります。そのためにも、今持っているリソースに目を向けることの大切さを実感した研修であったと感じました。