みなさん、こんにちは! タカハシ(@ntakahashi0505)です。
どの生成AIサービスを使うべきか?
個人向けではFreeプランでもオールラウンダー的に使えるChatGPTをおすすめしていますが、企業向けとなるとまた勝手が違ってきます。
今日はMicrosoft 365 Copilotと、ChatGPT Teamプランとの比較を中心に、企業向けの生成AI導入を考えていきたいと思います。
ということで、今回は「企業向け生成AIはMicrosoft 365 CopilotとChatGPT Teamとどちらを選ぶべきか?」についてお伝えします。
では、行ってみましょう!
企業向け生成AI導入のご相談
高松のオープンイノベーション拠点Setouchi-i-baseでデジタルリスキリング実践講座の講師を担当しています。そのSlackで「職場でAIを導入したいのだけど何がよいのか」というご相談がありました。
具体的には、Microsoft 365 Copilotの導入を検討していることや、ただ一方で僕がChatGPTをおすすめしていたので、どちらがよいのかというご質問でした。
未だに多くの企業は生成AI導入に踏み切れていないことを考えると、先進的で素晴らしいご相談、うれしく思いました。
企業向け生成AIは有料版であるべき理由
企業で生成AIを導入する際、一般的に有料版の利用が推奨されています。
理由は、セキュリティとサポートです。
有料版であれば、ユーザーが入力した内容についてAIのトレーニングデータからの除外設定が標準で提供されていたり、チームメンバーの権限管理や利用状況の把握なども可能だったり、基本的に企業として安心して導入できるようになっています。
しかし、ネックはコストが高くなること。少なくない中小企業にとっては、その点が導入障壁となり得ます。その場合、無料版を使おうという判断になるのですが、利用ユーザーのAIリテラシーを高める必要もありますし、セキュリティ上のリスクは抱えることにもなります。
また、初期段階では導入による投資対効果が見えづらいというのも懸念材料となり得ます。
そのような理由から、「めんどうだからAI使うな」という判断をしてしまっている経営者もいそうで心配ですが…それ以上のリターンはあると思いますので、ぜひ前向きに検討いただきたいです。
Microsoft 365 CopilotとChatGPT有料版の比較
では、企業向け生成AIでいうと、代表格となるMicrosoft 365 CopilotとChatGPTの有料版について比較していきましょう。
Microsoftの特徴
Microsoft 365を導入している企業であれば、Microsoft 365 Copilotが最有力候補となります。
当然ながら、日常的に活用しているであろう、TeamsやExcel、Word、OutlookなどといったMicrosoft製品との連携に優れているというのが最大の魅力です。
例えば、以下のようにAIの力を借りながらタスクを進めることができます。
- Teamsの会議内容を自動的に要約
- Wordでアウトラインから文章を生成
- Outlookでメールの下書きを自動生成
- PowerPointでスライドを自動生成
いつも使っているアプリケーションの中でシームレスにAIと対話できますので、体験としてもスムーズです。
しかし、ネックはその価格で、ユーザーあたり月額4,497円と少々高めです。
ChatGPTの特長
一方、ChatGPT有料版はMicrosoft製品との直接的な連携はありません。
最大の魅力は、生成AIサービスのジェネラルスタンダードですから、ふだんからの利用ユーザーも多いでしょうし、安定した汎用的な生成AIとして評価されています。
文書生成やアイデア出し、プロジェクトの壁打ち、プログラミングなど幅広い領域で活用できます。
また、新機能である「Canvas」により、ライティングとプログラミングのタスクは大いに捗るようになりました。
価格としては、ChatGPTのTeamプランはユーザーあたり月額25ドル(約3,750円)で、Copilotよりもお手頃な選択肢です。大企業向けはEnterpriseプランとなり、価格は要問合せです。
導入段階としては、無料版や個人向けのPlusプランをまずは使うという選択肢もあり、スモールスタートがしやすい点も魅力です。
まずは触ってみて体験することから
生成AIは、何ができるのか、スペックといった情報も大事ですが、やはり、UX、体験価値を味わわなければなかなか判断がつきません。つまり、触ってみないと見えてこない世界が多いということです。
ですから、導入検討時には実際に見て、触る機会を積極的に捉えていただきたいです。
ChatGPTであれば無料アカウントから使えますので、そこから段階的に利用を広げることが可能です。
Microsoft 365 Copilotについては、導入前テストが難しい部分もありますが、実際にデモを見たり触ったりする機会、もしくは導入企業を訪問してみるということをしてみていただきたいです。
僕が経営者ならMicrosoft 365 Copilotを導入する
結局触ってみろということなのかとがっかりされたかも知れませんので、最後に僕が経営者だったらどうするかをお伝えします。
僕が経営者なら、Microsoft 365 Copilotを導入します。即導入です。
やはり、ふだんつかっているMicrosoft製品の延長線上で生成AIの力を借りれるというのが大きいです。従業員はスムーズに利用開始できます。
今でもかなり使えるパートは多いので、月々のコストも取り返せるでしょう。
そして何より、「うちの会社は生成AIとAI人材育成に本気だ」という姿勢を示すことができます。実際に、社員の成長機会を与えることができます。
むしろ、今のAIの潮流を見る限り、経営者としてAIに後ろ向きの姿勢を示すのは、人材確保と育成の面でかなり損をしているということに気づくべきと思います。
Gemini for Google Workspaceは?
ところで、Google Workspaceを導入している企業であれば、Microsoft 365 Copilotの立ち位置にあるのがGemini for Google Workspaceです。
これまでは日本語のローカライズが追いついていなかったのですが、日本語対応も徐々に進んできています。
今後、日本語のデモや事例もたくさん出てくるはずですので、キャッチしていくとよいと思います。
まとめ
以上、「企業向け生成AIはMicrosoft 365 CopilotとChatGPT Teamとどちらを選ぶべきか?」についてお伝えしました。
引き続き、みなさんがいきいきと学び・働くためのヒントをお届けしていきます。次回をお楽しみに!
この話を耳から聴きたい方はこちらからどうぞ!