2月の定例会では 「2023年Pythonを盛り上げていこう!」をテーマに、Pythonを活用されているホッタさん、こはたさん、末吉さんの3名にお話を伺い、実務での活用事例や Pythonの学習方法、学習した先にある展望などについてお話をいただきました。
この記事ではホッタさん、こはたさんに引き続き、末吉さんの発表の様子をご紹介します!
Python で「巨人の肩に立つ」とは?
最後の発表は末吉さん。「 Python で巨人の肩に立つ AI 機械学習の活用方法」というテーマで、Pythonを使うとAI・機械学習でどのようなことができるかをお話しいただきました。
末吉さんは元々製造業で生産技術者として働いていた非 ITエンジニアでしたが、独学で Python やデータサイエンスを学び現在はデータサイエンティストに転職をされています。
ノンプロ研ではPythonの初級講座の TA を務めたり、技術ライティング講座を受講し、技術同人誌「ノンプログラマーのためのAI 活用によるDX」という書籍も執筆・出版されました。
末吉さんの発表テーマ「巨人の肩に立つ」の意は、「先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見する」こと。
機械学習モデルを Python で実装されたものが多く公開されているため、公開されたコードをもとに、どのように先人の積み重ねた知恵を借り、使うことができるのかの実例をたくさん紹介いただきました。
例えば自然言語処理や画像解析を扱った書籍があり、Githubでもコードが公開されているため、これらを活用することによって、大量の書類の仕分けをするツールを作ったり、請求書の解析ができるツールも開発できるそうです。
また論文で紹介されているコードがGithubで公開している事例も多数あり、 作りたいツールややりたいことに近い論文があれば、参考にすることもできるそうです。
また、団体が公開しているコードもあり、自身の手元の Python で実装しながら話題のお絵かきAIなど、最新技術に関する知見を深めることもできるとのこと。
最新技術を活用して新しいことを試せることが単純に楽しかったり、試行錯誤する中で最新技術に対する理解が進んだり、実装中に Github 上で修正したものをプルリクエストすれば、そのリポジトリに貢献できたりもするという嬉しさがあるそうです。
ただし公開されているコードを利用する時にはライセンスを気をつける必要があるということで注意点も教えてくれました。
「巨人の肩に立つ」ができるようになる学習の道筋
では、先人たちの知恵を利用して「巨人の肩に立つ」ことができるようになるまでにはどのような学習をしたら良いのでしょうか。
末吉さんからは、まずは Pythonの基本的な動かし方クラスやメソッド関数などを学び、その後 Python ライブラリや機械学習の仕組みなどを学んでいくと良い、という道筋を見せていただきました。
しかしながらかなり盛りだくさんなので一気に全部やろうとするとモチベーションを保つのが難しく、何を作りたいかを先に決めて必要なものから勉強することがオススメだそうです。
「作りたいかを決めたほうがよい」とはいうものの、「作りたいものはないけど AI 機械学習の勉強してみたい」という人にはノンプロ研の AI 活用部がオススメとのこと。「こんなことができたらいいのでは?」をみんなで話しながら勉強し、AIや機械学習の開発をしているそうです。
なお、新しい情報の収集方法として、末吉さん自身は Twitterで新しい情報を仕入れたり、学習コミュティで紹介されている論文やニュースから新技術の情報を得ているそうです。
Pythonができるようになると、書籍や論文などで紹介されている内容を手元で実装でき、実際に行動を動かすことによって最新技術に対する理解が進んでいく。
末吉さんには、Pythonを学んだ先に何ができるようになるかを、幅広く、かつ具体的にご紹介頂きました!
なお、本定例会はYoutubeにも動画がご視聴いただけます。
当日の実況ツイートもまとめられていますので、合わせてご是非ご覧くださいね。