「越境学習による医療現場のDXの成果とこれから」ノンプロ研定例会イベントレポート#1

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2022年は越境学習プロジェクトが始動し、ノンプロ研へ越境したメンバーがホームである組織で活躍する姿が見られました。

越境学習プロジェクトの一参加企業であるイムス富士見総合病院でも、学習の成果が出始めています。

2022年9月22日のノンプロ研定例会では、「越境学習による医療現場のDXの成果とこれから」 というテーマで、イムス富士見総合病院の鈴木院長よりリアルな医療現場でのDXの取り組みをお話しいただきました。

この記事では、イムス富士見総合病院でのDXの取り組みについて、当日の定例会の様子をお伝えします。

イムス富士見総合病院の紹介

イムス富士見総合病院は、入院患者数が年間6000名を超える総合病院です。「愛し愛されるイムス」をミッションに、 患者のニーズ、職員のキャリアなど、関わる人に求められる病院を目指して日々働かれています。

鈴木院長は2005年にイムスグループ医院の一つである板橋中央総合病院に入職し、2013年にイムス富士見総合病院の院長に就任されました。

医療が抱える問題とその背景

医療現場が多忙であることは想像に難くないですが、医療業界でも人材不足が深刻化しており、イムス富士見総合病院も例外に漏れません。

その背景には、患者の高齢化や、高い診療報酬が支払われる急性期病床が増えることで医療費が増大し、行政はそれを抑制するためルール変更を行い、それに順応するように現場も変更を要され更に複雑化する…という流れで医療現場の業務量が増大している状況があるそうです。

30年前は入院患者の主要層が60代でしたが現在は80代と高齢化しています。

それまでは専門治療を施して退院させる、としていたものが、現在は専門治療のほか、様々な症状の総合診療、退院した後も生活できるように支援するリハビリや調整などもあり、入院診療が多重構造になっているそうです。

さらに、これらの診療を行うために、情報収集や評価、計画立案などの新たな前工程も発生することになります。

診療前の工程がうまくいかないまま業務が走ると、診療治療に入った際に効率よく連携が出来ないということが起きてしまうそうです。

手厚い診療をするために入院日数を増やせば病床が逼迫してしまうし、手厚くしようと入院患者1名あたりにかける人員を増やそうとすれば人材が不足してしまう、さらにルール変更の中でアップデートもしなくてはいけない…

このように医療現場は常に最適化をすることが迫られている状況だそうです。

そのような中でも、増大する業務の中には自動化できるところも満載だ、と鈴木院長は考えています。業務量が増大する背景や仕組みを紐解いて、効率化していく必要があるとおっしゃっていました。

鈴木院長の業務効率化にむけた取り組み

では鈴木院長はどのように業務の自動化や効率化を進めていったのでしょうか。

ノンプロ研に入会する前(2019年以前)は、書籍を片手にエクセルやVBAを少し触りながら、各部署からメモを集めて手入力で作成していた日報、月報の作成を自動化してみたそうです。

しかしこれによって「特に大きなインパクトはなく、周りの関心も得られず、院長一人でなにかやっているなぁという目で見られているような状況」だったそうです。

自動化が必要、という漠然な思いがありながらもどう進めればよいかもわからない状況が続きます。そんな中、ネットを彷徨っている時にノンプロ研の存在を知り、入会をすることになりました。

そして同時に、一緒にやる仲間がいないとなかなか進まないと感じ、若手職員を3名誘いました。

2019年の忘年会では、職員みんなが参加するクイズのツールを作ったそうですが、実務に役立つようなことはまだほとんどできていなかったそうです。

次の記事につづきます。

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この記事を書いた人

あやか

ノンプロ研在籍の二児ワーママ。ITベンチャー数社経験し、現在はフリーランス。GAS、Python学習中。趣味は読書です♪